子供の病気/その他の子供に多い病気

「喘息の子供には水泳」は、本当に有効か?(2ページ目)

「喘息には水泳!」という法則がごく一般的にありますが、水泳が一番いいという根拠はあるのでしょうか? その根拠を探しながら、真相を探ってみようと思います。

執筆者:長尾 大志

運動する環境

運動を継続することは喘息の子供にとって好ましい効果を期待できます。ただし、「気管支を鍛える」という効果はありません。つまり、運動で喘息そのものの状態が良くなるわけではないのです。喘息をよくするためには、むしろ刺激はなるべく避けて気管支の過敏性を減らして行く方が良いと思います。ですから、運動もやり方を間違えるとかえって喘息に悪影響を及ぼすことがあります。

まず運動の種類、持続時間、気温と湿度によって起こりやすさは違いますから、知っておきましょう。喘息発作を起こしにくい運動の条件として、
  • 徐々に強度が上がる運動
  • 休み時間を入れる
  • 暖かく湿気の多い環境で行う
これらのことがあげられます。中でも特に気候(温度・湿度)は重要です。乾燥した、冷たい空気を吸うと発作が起こりやすくなります。逆に暖かく湿気の多い環境だと発作は起こりにくいのです。それはどこでしょう?

そうです。「温水プール」ですね。温水プールのように暖かくて湿気が多いところは他にありません。ですから、特に冬に運動するなら、温水プールでの運動、水泳が勧められるのです。

つまり、運動する環境の点で喘息の子供には水泳が適していると言えます。もちろん、強度を調節できる点や適度に休み時間を入れることが出来る点などが運動として適していることも確かです。

運動で喘息が治った理由、ホントのところ

水泳をはじめとして運動を続けたことで喘息が良くなったというのは、成長して気管支が太くなったとか、成長でアレルギーが改善したとか、他の要素が大きいと思います。

つまり喘息の子供に水泳が薦められると考える一方で、「水泳で喘息が治る」「多少調子が悪くても、水泳は最優先させるべき」という極端な考え方は持っていません。水泳をはじめとする運動は、あくまで喘息の治療をしっかり行ってから症状に応じて無理なく行っていくのがいいと思います。

*ネット上での診断・相談は診察ができないことから行えません。この記事は実際の診察室での会話をもとに構成したものです。診断・相談が必要な方、お子様が病気にかかった場合は医院、病院で実際に受診してください。



<参考リンク先>
喘息の子供は運動してはいけないの!?
運動で喘息が起きるのはなぜ?運動誘発喘息
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