花粉症で、咳が出る?

Q:うちの子供には花粉症があります。今年は鼻水があまりでないなと思っていたら、ひどく咳き込むようになりました。なにか他の病気になったのでしょうか?教えてください。お願いします…。

A:お答えします。もちろんいろいろな可能性がありますから正確な診断には医師の診察が必要ですが、一つの可能性として「後鼻漏」(こうびろう)が考えられます。

後鼻漏とは

後鼻漏と咳喘息、どちらも咳が主な症状です
後鼻漏と咳喘息、どちらも咳が主な症状です
後鼻漏とは、アレルギー性鼻炎や花粉症、副鼻腔炎(蓄膿症)によって作られた鼻汁(鼻水)が少しずつ鼻の後ろから咽喉頭(のど)に流れ、その刺激で咳が出る状態です。後鼻漏は一つの病気ではなく、鼻のいろいろな病気によって起こった状態を指します。

よくある症状は、鼻汁や鼻閉(鼻づまり)の症状とともに起こる、咳や「のどのいがいがした感じ」です。鼻の穴から鼻汁がでないと鼻の症状として感じないことも多く、のどに流れ込んだ鼻汁を「痰が増えた」というふうに感じることもあります。

「痰が多い。咳が出る」という症状から、後鼻漏はしばしば咳喘息という診断をされることもあります。また、喘息患者さんが鼻炎も併発すると実際に後鼻漏が起こるため、診断・治療に苦労することもあります。

咳喘息と後鼻漏の見分け方

喘息と後鼻漏を見分けるポイントは、喘息には効果のある気管支拡張薬や吸入ステロイドが後鼻漏には全く効果がない点です。ですから「喘息」との診断で薬を使っているのになかなか症状が良くならない場合、後鼻漏のある、または併発している可能性も考える必要があります。

喘息も後鼻漏も、レントゲンでは何も異常は見られません。これらを診断するための検査は、肺機能検査や鼻の検査、薬剤吸入試験などです。しかしこれらは気軽に出来る検査ではなく、ある程度専門的な病院で行う必要があります。

検査を行わなくても、おのおのに効く薬を使ってみて効果を確認する、というやり方で診断することは可能です(効果を見るため診断には時間がかかりますが)。喘息と後鼻漏が同時に起こっている場合、両方の薬を使わないと症状が良くならないこともあります。

以上、花粉症に関係して、後鼻漏の情報でした。「鼻が原因で咳が出ることもある」ということを知っておきましょう。

*ネット上での診断・相談は診察ができないことから行えません。この記事は実際の診察室での会話をもとに構成したものです。診断・相談が必要な方、お子様が病気にかかった場合は医院、病院で実際に受診してください。


<参考リンク先>
教えてドクター! Q&A vol.5  花粉症の知識と対処法(記事)
アトピーの基礎知識 vol.9 アトピーと花粉症(記事)
花粉症や喘息に、甜茶は効くの?(記事)
免責事項