WAXコットンで世界のライダーを雨から守った
エジプト綿に天然油脂で防水 |
今でこそイタリアに生産拠点を移したベルスタッフは、1924年、創業者ハリー・グロスバーグにより、英国中部ロングトンのビクトリア・プレイスに防水服のメーカーとして設立されました。
雨具には、雨をしのぐ防水性と蒸れないための通気性という相反する機能が求められます。今でこそ、ゴアテックスやエントラントに代表される高機能合成繊維が花盛りですが、ベルスタッフが出した解答は天然素材を使ったワックスコットンでした。
ワックスコットンは、上質なエジプト綿に天然油脂を用いた加工を施したもので、綿の通気性を活かしながら防水性を与えた素材です。
やがて、この素材を生かしてライダーを保護する高機能ウエアを専門に製造するようになります。そして、名作「Trialmaster」は伝説的なレーサーたちにも愛され、現在でも買い求めることができるロングセラーとなっています。
日本の正規代理店アソシエイテッド・インターナショナル株式会社が運営する公式サイトにも、Trialmaster Classic Jacketが紹介されています。
Belflexを使った定番 XL500T
内側にアルミニウムを使用して保温 |
ベルスタッフがワックスコットンに変わる素材として、デュポンの4oz.の紡糸(Nylon66)を用いたBelflex繊維を開発したのは、1960年代の終わりでした。
このBelflexは、ただの軽快なナイロン生地ではなく、内側にアルミニウムを使用して体から発する熱を反射して保温するという画期的な機能を持っています。そのおかげで、余分に重ね着をしたり、分厚い保温材をライニングしたりする必要がなくなり、ライダーの動きを束縛しません。
それでいて、衿元はコーデュロイで肌に優しく、風が入らないように締めた時も快適です。裏の生地がチェックになっているのも英国風。腰まで隠れる長さと、風に膨らまないためのベルトもライダーズジャケットならではの工夫です。
さらに、ベルトも視認性を高めるためにスコッチブライトの蛍光素材になっていると聞けば、その機能美に敬意を表したくなるのです。
このXL500Tに代表されるジャケットの下に着るための薄手のキルティング、ボディーウォーマージャケットも人気を博しています。
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