■自ら自分のTシャツを着て語るという「粋」
それぞれの本について、書評をスライドの画像で追いながら、思いつくままに語るという、
きわめて地味な企画だったのですが....
いつしか時が立つのも忘れました。
なつかしい知的好奇心が呼び覚まされて、
ああ「目がつぶれるほど本が読みたい!」
と感じた次の瞬間...
本をネタにここまで笑えるかと思ってみたり....。
(みうらじゅん氏&いとうせいこう氏の
スライダーズを超えた?!)
そんな独り語りの主人公は......
実はTシャツ姿でありました。
それも、自らの信念で作ったWEBサイトのシンボル入りのTシャツ。
Tシャツパラノイアの私としては.....
なによりこの事実に心から感動したのです。
(フツーの知識人?なら、ジャケットの下にスタンドカラーのシャツ
でも着そうじゃないですか!?
ジョンレノンがWORKING CLASS HEROのTシャツを着る姿も....涙ですが....
松岡正剛氏のISISのTシャツにもジーンときたのです。
やはり、Tシャツなるもの、「自分がある人」が着てこそさまになるものであり、それは活動するジャンルや年齢に関係ないものであるなあと、
しみじみ感じた一夜でした。
■ISISとは....
当日、松岡氏が着ていたTシャツは、このデザインです。
そしてISISとは、
Interactive System of Inter Scores
の略だそうです。
そのTシャツにこめられたメッセージについては、当日のトークライブの最後に触れられていました。
「いま着ているこのTシャツはISISと染められています。Interactive Systems of Inter Scoresのイニシャルです。“相互記譜”としましたが、お互いにスコアを出し合い、つくりあげていくという意味です。
ウェブ上でそれをつくっていけたらと思いますが、みんながボランタリーにおもしろがっていく以外はできないことでもあるんです」
その言葉を聴いて再びジーン。
そんな相互作用を、楽しく盛り上げるための小道具としてTシャツがあるとするならば....作られたTシャツたちも本望でありましょう。
インターネットでも、この限定Tシャツは注文できるようですので、その千夜千冊のWEBを読んで、心動かされた人はぜひ! もちろん私も買いました。
また、次の機会には、もっと時間をかけて凝ったデザインのTシャツを企画されているとのこと。「頭が良く見える」という新しいジャンルのTシャツの新境地を切り拓いていただきたいものであります。
◆松岡正剛◎一人一冊(いちにんいっさつ
http://www.eel.co.jp/01_pier/02_feature/index.html
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