厳しい状況が続く雇用情勢。失業時には雇用保険だけでなく、公的年金の手続きも大切です

厳しい状況が続く雇用情勢。失業時には雇用保険だけでなく、公的年金の手続きも大切です

リーマンショックから1年以上が経過し、経済情勢にはいく分回復の兆しもみえてきました。その一方で、厳しい状態が続いているのは雇用情勢でしょう。今年の9月の完全失業率は5.3%(季節調整値)と8月に比べて若干低下していますが、会社都合の退職者が113万人と8月に比べて51万人増加していて、自己都合の退職者(114万人、8月より6万人増)に近い数になっています。仕事を辞めて求職活動を行う間は、ハローワークに通って雇用保険の手続きをとらなければなりませんが、仕事を辞めた後は雇用保険だけでなく医療保険や公的年金も手続きが必要です。今回は、退職から再就職までの間に必要な公的年金の手続きをご案内します。

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公的年金の手続きは?

会社を退職すると退職日の翌日に厚生年金の被保険者資格を喪失します。資格喪失の手続きは勤務していた会社で行うので、特に自分で手続きを行う必要はありません。一方、国民年金は退職に伴って被保険者の種別が第2号被保険者から第1号被保険者に変わります。国民年金の種別変更の手続きは、住所地の市区町村役場の窓口で退職日の翌日から14日以内に行わなければなりません。手続きには、以下の書類が必要になります。
 
  1. 年金手帳
  2. 退職日が確認できる書類(退職辞令、離職票など)
  3. 印鑑

また、厚生年金に加入していたときに配偶者が被扶養配偶者で第3号被保険者だった場合は、配偶者も第3号被保険者から第1号被保険者への種別変更が必要になります。配偶者の種別変更手続きも、退職日の翌日から14日以内に住所地の市区町村役場で行い、持参する書類も同様です。
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厚生年金に加入していたときは、毎月の保険料として標準報酬月額に保険料率(平成21年9月から平成22年8月までは15.704%)を乗じて得た金額を会社と折半負担していました。また、第3号被保険者は保険料の負担がありませんでしたが、国民年金の第1号被保険者になると夫婦とも保険料を自分で負担しなければなりません。平成21年度は2人で1ヵ月29,320円(=14,660円×2人)の保険料を納付します。保険料を滞納すると将来の年金額が減額されるだけでなく、滞納中に病気やけがで障害の状態になっても障害基礎年金が支給されないなど、いざというときに無年金になるリスクもあるのできちんと保険料を納付しましょう。

失業中に保険料の負担が大変な場合は、保険料の特例免除を利用できることがあります。通常の保険料免除は世帯全体の前年の所得から免除の適用を決定しますが、特例免除は世帯の所得を計算するときに失業している本人の所得を除外して計算します。もし、妻が専業主婦という夫婦であれば世帯の所得は0円となるので、夫婦とも保険料の全額が免除されます。免除された保険料は10年以内なら追納することができますが、追納しなくても老齢基礎年金の年金額の計算に一部(平成21年3月までは3分の1、平成21年4月以降は2分の1)が反映するので、保険料が負担できない場合は、保険料免除の申請手続きをとっておきましょう。失業中の保険料特例免除の手続きは住所地の市区町村役場の窓口で行います。手続きには以下の書類を持参します。
 
  1. 年金手帳など基礎年金番号のわかるもの
  2. 印鑑
  3. 失業していることを証明できる書類(離職票や基本手当の受給資格者証)

申請には「国民年金保険料免除申請書」を記入しなければなりませんが、この書類は社会保険庁のHPからダウンロードすることができます。国民年金保険料免除申請書に必要事項を記入して、失業していることを証明する書類のコピーを添付すれば、郵送でも手続ができます。国民年金保険料免除申請書の記入例も社会保険庁のHPにアップされているので参考にするとよいでしょう。