スーツ・ジャケット/カジュアルファッション

羊屋のツイードジャケットが完成した!(4ページ目)

前回選んだハリスツイードと紡毛フランネルを使って、ジャケットとパンツを羊屋でオーダーメイドしました。ついに完成したこの素晴らしい仕立てを見てください。ハリスツイードがさらに身近になりますよ。

倉野 路凡

執筆者:倉野 路凡

メンズファッションガイド

縫い代を手縫いステッチで留めている


羊屋のツイードジャケット
前のページの写真を拡大したもの。センターの縫い代はこのように指で起こさないかぎり、ステッチで抑えられているため片倒しのまま。写真の白い糸は、縫い代が多いため、片倒しにして、さらにもう一度内側に折り込んでもう一つの縫い代の端とを接合している。これだけ縫い代を多く残しているのはお直しに対応するため。既製品では考えられない世界ですね。

表地のツイードが厚いということもあって、冬用なのに背抜き仕様にしてもらった。

裏地がない分、製作するのが簡単かと言えばじつはその逆で、縫い代の処理に時間がかかってしまう。

たとえばセンターラインの場合、縫い代を片倒しにして、生地が元へ戻らない(立ち上がらない)ように一針一針手で縫っていく

羊屋のツイードジャケット
パンツの縫い代の処理がこれまた凄いです。既製品なら間違いなくロックミシンですね。もちろん縫い代だけでなく、随所に手の込んだ技術力を感じさせてくれます。

既製品ならパイピングやロックミシンで誤魔化すところを手で縫っていくわけだから手間がかかる。しかも既製品よりも縫い代の量が多いところも大変そうである。

羊屋の場合、センターの縫い代を割る場合でもパイピングは行わず、手でステッチを施して縫い代を留めるとのこと。

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