地味靴を代表するグレンソン


地味靴から考える、初秋のスーツ地
グレンソンのVフロントのCHESTER。LAST88。若干トウ付近にトレンドを加味しながらも、イギリスらしい堅牢さを備える。ソールはヒドゥンチャネル仕上げ。たぶんもう廃番かも。

世の中には地味~な靴がある。地味といっても安物という意味ではなく、靴のデザインが保守的で、作りも堅牢。ブランドそのものが渋いということだ。

チャーチ、チーニー、クロケット&ジョーンズ、エドワード グリーン、トリッカーズ、グレンソン、ジョージ クレバリー、アルフレッド サージェントなど、イギリス靴の多くは地味だ(笑)。

なかでもグレンソンはイギリス靴の伝統的な堅牢さを備えた、真面目な作りが魅力で、しかも良質な革を使い、デザインのバリエーションも少ない(笑)。いぶし銀のように輝く、まさに地味靴の代表である。

イタリア靴には明るい茶系の派手なイメージがあるが、イギリス靴はやはり黒のイメージが強い。この黒革が地味なイメージをさらに強調しているのだ。

地味靴から考える、初秋のスーツ地
イギリスといえばフルブローグ。右がトリッカーズ、左がチャーチです。ほとんど同じデザインというのが、なんとも地味(笑)。ともにダブルソールなので冬のフランネルスーツにもよく似合う。

自宅の下駄箱を開けてみると、イギリスものを中心に地味な靴が並んでいる。この1年で履かない靴を何足か処分したのだが、けっきょく残ったのはあまり個性のない顔ばかりである。

スーツに合わせることを考えると、春夏こそ茶系の靴の出番はあるが、秋冬はやはり黒革がしっくりとくる。そう、黒のイギリス靴は秋冬のスーツに欠かせないアイテムなのだ。

数年前から続いているスーツのクラシック回帰はこの秋以降もどうやら続くようで、イギリスのフランネルツイードを使ったスーツやジャケットなどが店頭に並ぶはずである。

イギリス、イタリア、日本のブランドに関係なく、こういったクラシックな服地を使ったスーツには地味なイギリスのトラッド靴がよく似合うのだ。

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