スーツ・ジャケット/スーツ・ドレスビジネス

羊屋 感動を呼ぶスーツ 前編

お客さんの一人一人に対して、非常に丁寧にスーツを作っていくテーラーの羊屋。今回は着心地を実感するために一着仕立ててもらった。前編では採寸から一回目の仮縫いまでを紹介する。

倉野 路凡

執筆者:倉野 路凡

メンズファッションガイド

まじめなテーラー、羊屋


羊屋
石川さんが裁断しているところ。

羊屋というテーラーはちょっと変わっている。まじめに、情熱をもっていいスーツを作ろうとしているテーラーなのである。

こう書くと多くのテーラーから「うちも、まじめにやってるよ~」という声が聞こえてきそうだが、今回はあえて無視しよう(笑)。最初の情熱を継続するのは難しいことだと思うから。

これはテーラーに限ってのことではなく、どんな職業の人だって、慣れてくると最初の頑張りを持続できないものである。

会社によっては、本人にヤル気があっても周囲が妥協してしまい、仕方なく折れてしまうこともあるだろう。

羊屋は、仕立て職人が妥協しなくていい環境を作ってきた。だからこそ第一にお客のことを考え、技術や着心地を日々研鑽し、妥協しないスーツ作りを継続しているのである。

熱意のある職人にとっては最高の環境だと思う。

羊屋
八刺ししたラペルの上に増芯することにより、しっかりと重みのあるラペルに仕上がる。

現在、羊屋はオーナーの西口太志さんとマスターカッターの中野栄大さん、石川和男さんの3人が切り盛りしているのだが、スーツ作りにおいては、みんな平等なのである。

たとえばお客さんのスーツを作るとき、遠慮しないでそれぞれがしっかり意見を言う。西口さんは技術者ではないが、国内外の多くのテーラーでスーツをオーダーしてきた経験があり、スーツに関しては目が肥えている。

採寸や仮縫いが終わり、お客さんが帰った後に、もっとこうしたほうがいいとか、あれこれと時間をかけて話し合うそうだ。

ちなみに中野さんは銀座の老舗テーラー、壹番館洋服店で修行し、エルメスを経て、羊屋でさらに技術を、本当にいいスーツを作るすべてのことを磨いた職人である。

で、オーダーしてみました!


羊屋
毛芯、バス芯、麻芯を組み合わせて作り、しっかりしているが、動きに対して柔らかさをもった作りになっている。

羊屋の存在は噂では聞いていたが、場所がわかったのは去年の夏のこと。ある花屋さんを通してである。縁とは不思議なものだ・・・。

運良く昨年暮れに雑誌「マンスリーエム」で取材する機会に恵まれ、「いいテーラーだなあ」と思っていた。

今回オールアバウトで紹介するなら一着オーダーして、着心地などを報告できればいいなと思ったので、スーツを作ってもらいました。

結論を先にちょっとだけ言っておくと「かなりイケてるんじゃないの!」「はじめて見る美しいシルエット」「これがボクを引き立てる理想のシルエットなのね」など。

↓スーツができるまでの日程はこんな感じでした。

1回目 服地選び~採寸
2回目 最初の仮縫い
3回目 2回目の仮縫い
4回目 着用して受け取り


次のページは、「1回目 服地選び~採寸」です
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