エドウィン・ウッドハウス
総輸入元であるマルキシ株式会社の岸秀明氏と、エドウィン・ウッドハウスのジョン・ゴント氏。創業150周年記念の服地「セレブレーション」のサンプルを前に


前編ではエドウィン・ウッドハウス創業150周年記念の服地「セレブレーション」を紹介したが、後編では同社のマネージングディレクターであるジョン・ゴント氏に工場のこだわりなどを質問してみた。


2つの独自性

エドウィン・ウッドハウス
紡績工場に細かく指示をして、オリジナルの糸を作らせている。写真は工場内でストックしている糸
ガイド:
現在世界中にミル(織物工場)があり、服地を生産していますが、エドウィン・ウッドハウスが他のミルと違うところを教えてください。

ジョン・ゴント氏:
私たちのミルには2つの独自性があります。1つは服地の原料(糸)の品質です。ほとんどのミルは外部の紡績工場があらかじめ用意した糸を選び、それをベースに服地を織ります。

同社ではわざわざオリジナルの糸を作らせて服地にしています。

専用の糸を作らせるにはある程度のロットが必要で、力のあるミルでないと実現できないことなんですよ。これも理想の服地を作るためです。


エドウィン・ウッドハウス
厚紙の間に生地をはさんで熱と圧力でプレスをする、ペーパープレスと呼ばれる工程
2つめは「製織」「仕上げ」の工程を、英国の伝統的な製法で行っています。具体的にいうと、服地に過剰なテンション、ストレスをかけないように、ゆっくり時間をかけて織り上げていきます。

また、天然の地下水を利用して木製の槽で行う「ウエットフィニッシング」や、厚紙の間に生地をはさんで、熱と圧力で表面に自然な光沢をつける「ペーパープレス」など、仕上げの工程も他国の量産品とは異なります。

すべての工程に時間がかかってしまうため生産効率はよくありませんが、良質の服地作りにはこれがベストな方法だと思っています。


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