かならずディンプルを作ろう
プレーン・ノットの結びめにはディンプルを作りたい。中心より少しずらすと、わざとらしくない。シャツ、タイとも私物。 |
1980年代はニューヨーク・デザイナーのアラン・フラッサーの啓蒙もあってネクタイの結び目は小さく、キュッと締め上げてはっきりとしたディンプルを作ったものだ。現在はもっとソフトに結んでディンプルを演出するのが主流になりつつある。
ここで気をつけたいのは、ディンプルを作った後によく左手の親指と人さし指を使って、結び目付近(三角形部分)を左右からつまんで形を整えてしまうが、むしろ前後から少し押し潰す感じで整えるのがコツだ。そうするとフワ~っとした優雅な仕上がりになる。
ケイリー・グラントがお手本
テーラー・ケイドに飾られているケイリー・グラントのパネル。お洒落の基本は、この俳優を徹底して真似ることから始めたい。 |
往年のハリウッドスターのケイリー・グラントは30年間の俳優生活のなかで、しっかりとディンプルを作り続けていた。洒落者フレッド・アステアもしかり。
ケイリー・グラントの写真集。1979年2月5日第1刷発行。芳賀書店。ニートな着こなしの大先生ですね。彼は無地のネクタイを好み、ディンプルをいつも作っていました。参考にしたい写真集です。現在販売しているか不明なので、古書店で探したほうがいいかも。私物。 |
ウインザー・ノット(あまりおすすめしたくないが)の太巻きをする場合は、フレッド・アステアを見習ってダブル・ディンプルを作ると見た目にも野暮ったくならない。
たかがネクタイ1本となめてはいけない。もっとも目立つ部分だけに選び方、結び方には細心の注意を払ってもらいたい。