ビーンズ・オリジナル・フィールド・コートをレビュー!

もともとハンターでもあった創業者のL.L.Bean氏が、ハンティングにつきものの棘のあるイバラや、冷たい霧雨といった悪条件からハンターたちの身を守るために考案されたジャケットなのだ。
ビーンズ・オリジナル・フィールド・コートの特徴
耐久性に優れる頑強キャンバスを使用
そのため、あらゆるところに工夫が見られる。まず素材には10オンスの頑強な最高級キャンバスが使われ、抜群の耐久性を確保している。厚地のキャンバスにもかかわらず、ウォッシュ加工によって着慣れた風合いになっているのも嬉しいかぎりだ。いかにもおろしたてという恥ずかしい思いをしなくてすむ。また現行モデルには撥水性のあるテフロン加工を施しているため汚れにも強い。近年よく見られるゴアテックスなどのハイテク素材に移行せず、クラシックな雰囲気・素材感を守りながらも、高機能を発揮している点は拍手ものである。製品の方向性としては英国バーブァー社のオイルドジャケットに似ている気もするが、こちらは洗濯機でジャブジャブ洗うことができ、まったく手入れの必要もない。日常着としては一枚上手だ。
ビーンズ・オリジナル・フィールド・コートの特徴
考え抜かれた大型ポケット!
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そのため下のポケットに入れた物が外に落ちず、雨にも濡れないようになっている。どうやらこれは、ハンティングの際に薬きょうを入れるためのものらしい。上の斜めポケットは冷えた手を温めたり、道具類を入れるためのものだ。
意外と日常で役立つのがファスナー付きの胸ポケット。切符や定期券、キーケースなどを入れるのにちょうどよい大きさになっている。もちろん前かがみになっても落下しない。
ビーンズ・オリジナル・フィールド・コートの特徴
アクション・プリーツで、動きやすさは最高
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また蒸れることを考えて両脇下には通気用のハトメを採用している。日本の真夏はさすがにつらいが、ほぼ四季を通して着ることができる優れものである。

ライナーはチェック柄のコットン素材を採用。この他にもウールライナーのものや、ポリエステル保温素材を中綿に使用したものを展開している。この3バリエーションが現在日本で入手できる『ビーンズ・オリジナル・フィールド・コート』だ。
昔から知られている防水シートが内側に収納できるあのタイプは、正式に『ハンターズ・フィールド・コート』と呼び、米国のみの販売で日本のストアでは買えないとのこと。ん~残念! ただそれ以外はほぼ同じ仕様だからこのタイプで満足したい。ほんと、街中で着るには十分過ぎる機能を備えているジャケットで、10年どころか20年は着れてしまうお得な一枚だ。また年月とともに色褪せてくる感じも、機能以外の魅力かもしれない。