外為法や各国の外為規制(現金類の持込・持出制限)について
渡航先の外為規制を知っておくことも大切
また旅行先の国々にも、それぞれ外為規制があります。特に、多額の現金の持ち込みや持ち出しについては、マネーロンダリングや脱税を疑われるので注意します。携帯現金を中心に、主要各国の規制の内容をまとめました。
■アメリカ
米ドルやその他通貨の現金、トラベラーズチェック、有価証券、小切手等(以下、現金類)が合算で1万米ドル相当を超える場合は、税関に要申告。
■カナダ
1万カナダドル相当額以上の現金類の持ち込み、持ち出しは要申告。
■ヨーロッパ
EU圏やイギリスへの1万ユーロ相当額以上の現金類の持ち込み・持ち出しは要申告。
■オーストラリア
1万豪ドル相当額以上の現金類の持ち込み・持ち出しは要申告。
■ニュージーランド
1万NZドル相当額以上の現金類の持ち込み、持ち出しは要申告。
■中国
持ち込みは、現地通貨・中国元の場合2万元まで、外貨の場合5000米ドル相当額まで。これらを超えるときは要申告で、携帯証(外貨持出許可書)が必要です。持ち出しは、申告した額以内までで、超過分は要申告。中国元の持ち出しは2万元まで。
■韓国
持ち込みは無制限ですが、1万米ドル相当額を超える外貨の持ち込みは要申告。持ち出しは申告した額以内まで。現地でウォンを外貨に両替した場合の持ち出しは外貨両替証明書の提示が必要で、証明書がなければ1回に限り100米ドル相当額まで持出可。
■台湾
1万米ドル相当額を超える外貨の持ち込み・持ち出しは要申告。ただしニュー台湾ドルは6万台湾ドルまで。中国人民幣は6000元まで。
■タイ
外貨の持ち込みは無制限ですが、現地通貨バーツの場合は5万バーツまで。外貨の持ち出しは申告した額以内までなので、持ち込むときに税関に申告を。また、バーツの持ち出しは5万まで。
■マレーシア
外貨の持ち込みは無制限ですが2500米ドル相当額以上もしくは1000リンギット以上は要申告。持ち出しは、2500米ドル相当額以上もしくは1000リンギット以上、または入国時より多い場合は許可が必要。
■フィリピン
外貨の持ち込みは無制限ですが現地通貨フィリピンペソの場合、1万ペソ以上は許可が必要。持ち出しは、外貨の場合、無制限ですが1万米ドル相当以上は要申告。1万ペソ以上は許可が必要です。
■インドネシア
1億インドネシア・ルピア以上もしくは外貨の場合、相当額以上は要申告。持ち出しについては、100万ルピアまで。
■ベトナム
外貨の持ち込みは、7000米ドル相当額まで。現地通貨ベトナム・ドンは持ち込み禁止。外貨の持ち出しは、7000米ドル相当額以上の場合、要申告。
■インド
外貨の持ち込みは無制限ですが、トラベラーズチェックを含む合計額が1万米ドル以上、もしくは現金が5000米ドル以上の場合、要申告。現地通貨インド・ルピーは持ち込み禁止。外貨持ち出しは、入国時の申告額が上限で、ルピーは持ち出し禁止。
■ロシア
1万米ドル相当額以上の現金類の持ち込み、持ち出しは要申告。