手紙の書き方・文例/喪中はがき

喪中時の初詣・年末年始の過ごし方

「喪中時の初詣は×」と多くの本で書かれていますが、実は大きな間違い。宗教上の視点からみると寺院なら初詣も差し支えありません。神社の場合、参拝は五十日祭を過ぎた忌明けからOKの場合と、喪中期間中(半年~1年)は×という場合があります。

吉川 美津子

執筆者:吉川 美津子

葬儀・葬式・お墓ガイド

「新年は仏閣へお参りしてはいけない!」のウソ

神社と寺院を混同していませんか?川崎大師、成田山新勝寺、浅草寺は寺院なので柏手(かしわで)は×。

神社と寺院を混同していませんか? たとえば川崎大師、成田山新勝寺、浅草寺は寺院なので柏手(かしわで)は×ですよ

喪中の人は神社・仏閣へのお参りを控えるようにと多くの本で書かれていますが、実は大きな間違いです。結論から言えば、神社は×、お寺は○です。神社の場合、死はケガレと考えます。そのため神社のお社(やしろ)の中で葬儀をすることは当然できませんし、五十日祭を終えて忌明けするまで鳥居をくぐることこともできません。一方、仏教ではむしろ大切な方を亡くした後だからこそ手を合わせることが大切であるとされていますから、喪中時の新年のお参りに制限がないのです。

お寺へお参りする際は、くれぐれも「パンパン!」と柏手(かしわで)を打たないように。柏手は神社での参拝作法です。お寺では静かに合掌してお参りします。もちろん数珠を持参してもOKです。

神社によっても違う、喪中時の初詣についての考え

神社は絶対に初詣がダメかというと、実はそうでないケースもあります。神道では一般的に五十日祭を終えて忌明けになれば鳥居をくぐっていいと言われています。つまり喪中であっても、忌明けしていれば初詣を含めて合格祈願、安全祈願、お宮参り……という行事が可能になるわけです。

しかし、神社の場合は仏教の教えと違って、地域に根付いた信仰にあたることから、各神社によって考え方が異なります。よくわからない場合、自己判断は避けあらかじめ神社に問い合わせてみると良いでしょう。

やはり避けたいお祝いムード。おススメはお墓参り

宗教上の考え方だけでみると、お寺への初詣はOKですが、新年はどこもお祝いムードであふれています。特に初詣で有名な寺院の場合、露天も立ち並びお祭り気分満点ですから、喪中時は自然と足が遠のいてしまうもの。「喪中時は神社仏閣への参拝を控えること」と言われている理由は、「お祝いムードを避ける」という意味が含まれているのです。

そこでおススメしたいのがお墓参り。新年を迎えたらまず自宅の仏壇に手を合わせましょう。そしてお墓参りをしたり、ご縁のあるお寺に参拝します。年末年始に各寺院で行われる法要・法会(除夜会、元旦会)などに参加して静かに過ごすのもおススメですよ。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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