50km/h以下で開閉可能なソフトトップ
アルミのストリップに囲まれたハイグロスブラックのシングルフレームグリルや、8個のLEDを用いたポジションランプが特徴のフロントマスク。18インチアルミホイールを装着する。サイズは全長4625×全幅1855×全高1385mm。価格は784万円 |
これが好調ブランドってことなんですかね。アウディ。最近は何をやってもハマってしまうというか、ハマり過ぎで、逆にツマラナイくらい。上手にデキ過ぎていて、息抜きが欲しい。「こんなクルマ作ってしもたか」みたいな。
A5カブリオレも“価格”(784万円)以外に文句はありません。そもそもベースのA5が、FFベースのミッドサイズクーペにしちゃ、異例の格好よさ。その屋根を切り取って、あえてソフトトップ。格好が悪くなるはずがない。閉めても開けても、お美しゅうて。いまどき流行りのリトラクタブルハードトップじゃ、フツウ、こうはいきません。みてください、レクサスIS250C。BMWの3シリーズカブリオレもCCなんだけど、まだマシかな。でもボクは、旧型E46カブリオレがいいと思う。中身は別にしてね。
ソフトトップの何がいいって、やっぱり見栄え。ボルドー系やベージュ系の幌を上手く使えば、色のコーディネートでも洒落っ気が出せる。まあ、長く乗ることを考えると無難に黒なんだろうけど、せっかくこの手の華々しいクルマを買うんだから、やっぱり最初っから見栄え重視で勝負したいもんです。
ソフトトップは3層構造とされ、中央部には遮音性に優れたウレタンフォームを挟み込んだ。所要時間はオープンに15秒、クローズは17秒。色はブルー、ブラウン、レッド、ブラックが用意された。トランクリッドと一体化したリップスポイラー、リング状にLEDを配置したテールランプを備える |
あと、案外機能的。ハードルーフ系では走りながらの開閉はまず無理。でも、たとえばA5カブリオレの場合、時速50km/h以下で可。万が一、ってことが多い日本じゃ、とても便利だと思う。
重量バランスの変化、って面でも、まだまだ軽いソフトトップのほうが有利だ。もっとも、A5カブリオレでも補強などで+260kgだから、相当重くなってはいる。はっきり言って、V6でもかったるい。パワーが欲しい人には(まだ日本に導入されてはいないが)S5カブリオレなんてのもある。
ルーフレスによる剛性低下を防ぐため、サイドシルの壁厚増加や斜行ストラット追加などの補強が各部に施された |
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