ベーシックな欧州コンパクトの楽しさって?
どうして、ヨーロッパのコンパクトなベーシックモデルに乗ると、わけもなく楽しいと思ってしまうのだろう。ボクがクルマ好きだから?ガイシャかぶれだから?それとも……。
'08年9月に14年ぶりの新型が登場したルノートゥインゴ |
これは、欧州のコンパクトカーに乗ってついつい褒めてしまう自分に、いつも投げかける“疑問”だ。国産車にだって、燃費が抜群によくユーティリティに優れたリッターカーはたくさんある。軽自動車なんて余所の国には真似できない完成度で世界に誇れるミニカー文化だ。そして、それらはともに多くのユーザーから絶大な支持を集める。
“わざわざ外国の小さいクルマになんか乗らなくてもいいんじゃない?”
確かに、そうだ。ボクも心からそう思う。“なんかいいコンパクトカーない?”とフツウの人に聞かれれば、迷うことなく国産リッターカーか軽ワゴンを推薦するだろう。それは、そうなのだ。
けれども!欧州の小さなクルマにひとたび乗ると、そんなことをあらかた忘れてしまう自分もいる。つい運転に夢中になって心ゆくまでドライブを楽しみ、降りたら降りたで、“これ、いいね、やっぱり本場だ”などとうそぶき、大いに肩を持つ。それほど簡単に誰にでも勧めやしないくせに、クルマそのものは絶賛する。これでは、一般ユーザーが首をかしげるのも当然だ。
で、いつも冒頭の自問になるわけ。どうして、欧州コンパクトカーは楽しいの??
1.2リッターターボエンジンに5MTを組み合わせるGT(写真)と、1.2リッターにクイックシフト5(2ペダルMT)のベーシックモデルが用意される |
今回も新型ルノートゥインゴに一週間乗りながら、ずっとそんなことを考えていた。このクルマのどこがオレは気に入ってしまったというのだ?
そう、気に入っている。それはもう、ずいぶんと。
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