さらに押し出しが強くなった高性能バージョン“S”
ピニンファリーナデザインによるスタイリングに、ブラックアウトフロントグリルやサイドスカート、7スポークアロイホイールなどが装着された |
グラントゥーリズモSは、高性能版だ。4.7リッターエンジンを積み、MTベースの2ペダルセミATを組み合わせた。システム的にはアルファ8Cコンペと同じものである。こちらは4シーターだが、8Cは2シーター。
ナリは相当に威圧的で、特にグラントゥーリズモSではグリルやホイールも黒っぽくなったから、さらにオシ出しが強くなった。でかいゆえに迫力がある。強面度では今や、AMGにもひけをとらない。こんな顔に迫られたら、やっぱり道を譲ると思う。
比べて、インテリアの壁はそれほど高くない。どちらかと言えば、ごくごくまっとう。シートやトリムのデザインなど、素っ気ないと思うくらい。もっとも、オーダーでいろんなコーディネートが楽しめる。いかようにも派手な演出はできるし、演出のしやすいデザインになっていると言っていい。そのあたり、ダッシュボードに革を張るまで50年かかった日本のメーカーには望めないセンスだ。
ブレンボ社と共同開発したデュアルキャストブレーキシステムを採用 |
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