実用車として完成度の高いCクラスステーションワゴン
セダン同様にアバンギャルドとエレガンスが用意されるステーションワゴン。アバンギャルドはエンブレムを中央に配したグリル、エレガンス(写真)は3次元ルーバー・ラジエーターグリルを採用 |
もう1台はステーションワゴンだ。旧型との違いは真横から見れば一目瞭然である。すっかりステーションワゴンらしいカタチになった。エンドピラーがくっきりと立ち上がっている。以前のCワゴンはエンドピラーが猫背になっていて、どちらかといえばスタイリッシュさを意識したワゴンだった。セダン以上の実用性で満足して欲しい、という感じである。
リアエンドは従来モデルに比べ角度をより垂直に近くすることで、ラゲージ容量の拡大に貢献 |
積載量は485~1500Lに拡大。便利なバッグフックや荷物固定リングや、ボタン1つで開閉できる新型EASY-PACKテールゲートも装備する |
ところが、ワゴンをフルに使い倒す欧州市場では、やはり積載容量に文句が出た。というわけで、新型の“積める”スタイルになったのだ。実際、容量は大幅にアップしているし、荷物を上手に楽に積む機能も充実している。
“アジリティコントロール”と呼ばれる、可変ダンパー(セレクティブダンピングシステム)をはじめ快適性や俊敏性を向上させる様々な技術を採用 |
走りはセダンとほぼ変わらない。空荷では多少、振動を感じたりする場面もあったが、おおむねセダンと同じ“走って良し”の魅力を保っている。
ドイツで試乗できたのは、C350、C280(日本では300)、C320CDIだったけれど、おそらく日本市場におけるベストチョイスはセダンと同じくC250だろう。
走りの良さと、ベンツらしさ、そしてワゴンとしての機能性。実用車としての完成度は相当に高い。ワゴンスタイルを許せる人ならば、セダンよりもむしろこちらをオススメする。