満足度はドライバー次第!?
さて、実際にカーナビとして使えるかどうかだが、これはユーザーの考え方しだいという側面がある。というのも、GPSだけで測位を行っているため、ジャイロセンサーや加速度センサーを利用して測位性能を高めた最近のPNDに比べると、どうしても精度の面では不利。空が開けた場所なら、問題無く居場所を知ることができるが、トンネルや高架下などGPSの電波を捉えられない場所では自車マークが止まったまま動かなくなるし、実際の進行方向と自車マークの方向が異なることも多々ある。また道が込み入った場所では、実際にいる道とは1本ずれた路地に自車マークを表示するようなこともある。停車中に自車マークが実際の進行方向と異なる向きをむくことも |
それでも、だいたいのクルマの位置さえわかれば大丈夫というドライバーなら、問題無く使えると思う。僕はそのタイプなので、それほど不満を持つことはなかった。ただし、カーナビに頼りきってしまう人がMapFan Navii+PCをカーナビ代わりに使うと、不安とストレスを感じてしまうかもしれない。
意外に便利なのはカーナビとの併用
そんなドライバーでも、カーナビとの併用ならば、便利に使えるだろう。たとえば、出張先でレンタカーを借りたとき。今時のレンタカーにはカーナビがほとんど付いているが、ビーコンVICSに対応していない機器の場合もある。そんな時は、出発前、休憩中などにMapFan Navii+PCで渋滞状況をチェックしながら走れば、目的地によりスムーズに着けると思う。また、レンタカーを借りたらすぐにガソリンスタンドを周辺検索。すると、レンタカー店の近くのガソリン価格が安いスタンドがわかるので、帰りがけにそこで給油すればいい。多少は節約になるはずだ。
案内はシンプルだがわかりやすい
道案内機能はシンプルでわかりやすいものだ。PCのディスプレイだから解像度が高く、地図はくっきり。テスト機材はディスプレイのサイズもPNDより大きいので、助手席に置いて一瞬PCに目をやるだけで、瞬時に進行方向を確認できた。交差点案内の表示例。ルート走行中、曲がる交差点に近づくとメインの地図を25メートルスケールにオートズーム。看板表示でも進行方向がわかる |
右左折専用レーンがある道での案内例。レーンガイドが大きいので曲がる方向がわかりやすい |
改善してもらいたい点もないわけではない。もっとも気になるのがリルート。リルート自体はすばやく、道を間違えたらすぐに新しいルートを引き直してくれるのだが、測位が不安定で実際にいる道とは異なる道に自車マークがマッチングしてしまった時にも、リルートしてしまうのだ。このあたりは、元のルートが見えている間はリルートを行わないとか、自車マークの半径数百メートル以内ではリルートを行わないという具合に、もう少しルーズさがあってもいいのではないだろうか。
とはいえ、前述のように出張時にレンタカー利用が多いビジネスマンなら、PCにこのソフトをインストールしておけば何かと便利に使えるだろうし、すでにネットブックを持っているのを前提にするなら、クルマにカーナビを導入しようとは思わないが、いざというときにカーナビがあったら便利だろうなぁと考えたときに、選択肢のひとつになる。またカーナビとして使用しなくても、地図ソフトがPCにインストールされていると何かと便利。WILCOM D4以外のWindowsマシンでも使えるようになり、MapFan Naviiの用途は大きく広がった。なお、冬にはプログラム更新により無償でWindows7にも対応する予定なので、OSのバージョンアップを予定している人も安心だ。
なお、インクリメントPでは、MapFan Navii Ver1.5の発売を記念して、10月28日から11月12日まで、ネットブックが当たるキャンペーンを実施。キャンペーンの詳細&応募はこちらで!