配線無しでハイブリッド測位を実現
測位性能の高さもソニーNAV-Uの大きなアドバンテージだ。一般的なPNDはGPSの信号だけを頼りに現在地を割り出すため、トンネルの中や高速道路の高架下など、GPS信号を捉えられない場所では、正確な自車位置を表示できないケースもある。その点本格ナビは、車速信号を車両から取り出し、各種センサーの情報を加味することで、トンネル内などGPSの電波が受けられない場所でも正確にクルマの現在地を割り出す。このあたりが、一般的なPNDと本格ナビの違いとなっているわけだが、車速信号等の配線がないが故にPNDは簡単取り付けを実現している。ソニーNAV-Uも一般的なPND同様、シガーライターソケットから電源をとる以外、配線は不要。機種によっては、サイドブレーキへの配線が必要なものもあるが、それも必要ない。それでいてソニーNAV-Uは、トンネル内などGPSの電波が受けられない場所でも、わりと正確な自車位置表示を実現しているのだ。
それは、ポジション・プラスGという高性能測位システムのおかげ。GPSからの電波のほかにジャイロセンサー、気圧センサー、加速度センサーの情報を加味して現在地を割り出すハイブリッド測位で、クルマの左右の方向変化、上下方向の変化、クルマの加減速を検出し、トンネル内などGPS電波が受けられない場所でも正確な測位を実現している。最新のNAV-U3はまだ試していないが、従来機NAV-U2でトンネル内に分岐がある道を走ってみたときに、走行中の道を正確にトレースしたのには驚いた。このようにトンネル内でも自車マークが正確に動くPNDは初めてだったからだ。
いまのところPNDで唯一、ビーコンVICSに対応
渋滞情報は都市部のドライバーには必須。渋滞考慮ルート探索も可能 |
VICSに対応しているのも魅力。VICSの渋滞情報を受けるのは別売りのVICSビーコンユニット・NVA-VB7(オープン価格)が必要だが、一度入手してしまえば、月々の通信料などは不要。また区間旅行時間の情報まで受けられるビーコンVICSなので、これから進む先の詳細な渋滞情報がわかるし、渋滞を考慮したルート探索も可能。そのあたりが、FM多重VICSと違うところだ。
VICSビーコンユニットの装着は、クレイドルへカプラーを差し込むだけ。あとはフロントウインドウの近くに、ユニットをおいておけばいい。ユニットの裏にジェルが付いているので、ただおくだけでもドライブ中にユニットが滑って動いたりすることはほとんどない。
PNDの簡単さと本格ナビに迫る高性能&情報量を手に入れたNV-U3。ただ安ければいいというだけではなく、ナビとしての性能と質にもこだわる人に勧めたいPNDだ。
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・ソニーNV-U3