リアル、リアル、リアル
試聴はクルマではなく、八王子のケンウッドの試聴室で行った。組み合わせたスピーカーはホーム用。トールボーイタイプだが、クルマでは一般的な16センチ2ウェイ構成だ。音が出た瞬間に、解像度が高いことを感じ取ることができる。単に楽器の音だけではなく、録音場所の空気まで再現されたかのような音。そんな音空間が試聴室内に広がる。音色は自然、そのもの。実際にレコーディング現場にいったわけではないので生の音は知るよしもないのだが、左右のスピーカーの間に実際に楽器があって、目の前で演奏しているかのような音が聴ける。
パワーアンプにはTRIOのロゴが刻まれる |
そして、なによりも音楽を楽しく聴かせるのが、エネルギーののりがいいこと。バスドラムのキックは力強くスピーディに、ピアノの音は立ち上がり鋭く、勢いのいい音が耳に飛び込んでくる。16センチスピーカーといえども、低域の再生レンジと解像度も十分。これはアンプの優れたダンピングファクターのおかげだろう。
それにしても、ほんとにクセを感じない音だ。そのため、印象に残らないという人もいるだろう。しかし、そういう人ほど、普段、音にクセのあるシステムで音楽を聴いているということなのだろう。オーディオは個人の趣味だから、どちらがいいということはないが、僕はミュージシャンが伝えたい音を色づけなく再現するという大熊氏の姿勢に賛同する。
ケンウッドスクエア丸の内で試聴可能
なお、東京・丸の内にあるケンウッドのショールーム「ケンウッドスクエア丸の内」では、お気に入りのCDを持ち込んで試聴することも可能。ただ、ケンウッドスクエア丸の内ではイベントを開催していることもあるので、あらかじめ電話で試聴を予約のこと。また販売方法はカスタマーサポートセンター(0570-010-114<ナビダイヤル>、携帯電話・PHS、IP電話は045-933-5133)に連絡後、郵便およびFAXにて注文という手順をとる。
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