MINI/ミニ

愉しさに潜む反骨 ミニ クーパーS コンバーチブル(3ページ目)

最高に楽しいミニでのドライブ!そのドライビングプレジャーを支えるのは、数々のテクノロジーのみではない。実はそのデザインにも、「走り」の秘密があるのだ。

執筆者:松本 明彦

パンクと反骨精神の具現

ミニのインテリアは、メーター以外のエアアウトレット、ドアリリースハンドル、スピーカー、エアコン調整ダイヤル、アッシュトレイ、シフト台座等々も全て円形で統一され、スポーティーさとかわいらしさを演出する。

試乗車のインテリアはドライバー前方に、2つ並んだタコメーターとスピードメーター。インパネ中央には、オンボードコンピュータと燃料計、油温計、水温計、および油圧計が並んだクロノパッケージが装備されていた。オプションでこのセンターに、NAVIモニタを入れることもできる。ミニのインテリアは、メーター以外のエアアウトレット、ドアリリースハンドル、スピーカー、エアコン調整ダイヤル、アッシュトレイ、シフト台座等々も全て円形で統一され、スポーティーさとかわいらしさを演出する。センターコンソールの6つのトグルスイッチも、クラッシックミニから受け継いだものだ。

後席は、+2と考えた方が良い。

スピーカーやドアリリースハンドルは円形。ドアトリムは楕円。A4のマップも横に入る大きなドアポケット。

ライトをONにするとメーター類は赤く点る。そしてルームランプ、ドアリリースハンドル、センターコンソール等も、赤いLEDで薄く点されるのは、雰囲気があり先進的だ。エクステリアもインテリアも、他のクルマにはないミニオリジナルが溢れている。ミニに乗る人は「小さなクルマしか選べない」からではなく、「ミニに乗りたいからミニを選ぶ」のだ。

試乗車のインパネ中央には、オンボードコンピュータと燃料計、油温計、水温計、および油圧計が並んだクロノパッケージが装備されていた。

丸いドアリリースハンドルも、赤いLEDで点される。

30年近く前の美大生時代、先輩(現某自動車メーカーのデザイナー)が「ミニの偉大さが分かる?あのサイズで走る楽しさと、大人四人のスペースを確保しているんだよ」と言っていたのを、今になって思い出す。「隣にロールスロイスが停まっても恥ずかしくない」と言われたミニの記号性は、今も健在だ。単なるステイタスシンボルを超えた「反骨精神」を持つミニ。BMWの一ブランドになった今も、イギリスのロックやパンクの精神を持ち、年代や社会的地位や国籍を超え、愛されるクルマがミニなのだ。

ステイタスカーでありながら、ステイタスシンボルを越えた「反骨精神」を持つのがミニなのだ。

(写真・文 松本明彦)

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