パンクと反骨精神の具現
ミニのインテリアは、メーター以外のエアアウトレット、ドアリリースハンドル、スピーカー、エアコン調整ダイヤル、アッシュトレイ、シフト台座等々も全て円形で統一され、スポーティーさとかわいらしさを演出する。 |
試乗車のインテリアはドライバー前方に、2つ並んだタコメーターとスピードメーター。インパネ中央には、オンボードコンピュータと燃料計、油温計、水温計、および油圧計が並んだクロノパッケージが装備されていた。オプションでこのセンターに、NAVIモニタを入れることもできる。ミニのインテリアは、メーター以外のエアアウトレット、ドアリリースハンドル、スピーカー、エアコン調整ダイヤル、アッシュトレイ、シフト台座等々も全て円形で統一され、スポーティーさとかわいらしさを演出する。センターコンソールの6つのトグルスイッチも、クラッシックミニから受け継いだものだ。
後席は、+2と考えた方が良い。 |
スピーカーやドアリリースハンドルは円形。ドアトリムは楕円。A4のマップも横に入る大きなドアポケット。 |
ライトをONにするとメーター類は赤く点る。そしてルームランプ、ドアリリースハンドル、センターコンソール等も、赤いLEDで薄く点されるのは、雰囲気があり先進的だ。エクステリアもインテリアも、他のクルマにはないミニオリジナルが溢れている。ミニに乗る人は「小さなクルマしか選べない」からではなく、「ミニに乗りたいからミニを選ぶ」のだ。
試乗車のインパネ中央には、オンボードコンピュータと燃料計、油温計、水温計、および油圧計が並んだクロノパッケージが装備されていた。 |
丸いドアリリースハンドルも、赤いLEDで点される。 |
30年近く前の美大生時代、先輩(現某自動車メーカーのデザイナー)が「ミニの偉大さが分かる?あのサイズで走る楽しさと、大人四人のスペースを確保しているんだよ」と言っていたのを、今になって思い出す。「隣にロールスロイスが停まっても恥ずかしくない」と言われたミニの記号性は、今も健在だ。単なるステイタスシンボルを超えた「反骨精神」を持つミニ。BMWの一ブランドになった今も、イギリスのロックやパンクの精神を持ち、年代や社会的地位や国籍を超え、愛されるクルマがミニなのだ。
ステイタスカーでありながら、ステイタスシンボルを越えた「反骨精神」を持つのがミニなのだ。 |
(写真・文 松本明彦)
<関連リンク>
・ミニ