ワゴンモデルではなく“より実用的なミニ”のクラブマン

ミニクラブマン
昨年10月の東京モーターショーで日本初公開、3月2日(ミニの日)より納車が始まったミニクラブマン。全長3958mm×全幅1683mm×全高1432mm

クラブマンの登場を待っていたミニファンも多いと思う。カントリーマンやトラベラーといった“ミニの歴史よ再び”なんてノリのマニアックな方々だけでなく、(このカタチじゃなくても)もう少し実用的なミニが欲しいと思っていた人たちにも、それはかなりの朗報だからだ。

ミニのワゴンではなく、私はクラブマンをより実用的なミニと位置づけたい。

'60年代のミニに設定されていたトラベラーやカントリーマンは、英国独特のカテゴリー、シューティングブレイクの作法に則って生まれたものだった。シューティングブレイクとは、つまり狩猟用のクルマ。荷室は主に銃や猟犬を載せるためのもので、だから2ドアベースのワゴンという洒落たスタイルが成り立った。蘇ったミニ“シューティングブレイク”クラブマンを、だからといって狩りに使おうなどという人はいまい。そのコンセプトを現代風に理解すれば、自ずと“ちょっとした荷物を積んで走るパーソナルな乗り物”ということになるだろう。だから、より実用的になったミニというわけだ。

ミニクラブマン
3ドアハッチバックのミニと同様に、多彩なオプションと内外装色を用意。外板色だけでも40パターン以上から選べる

具体的に言うと、全長が24cm伸びた。そのうち8cmがホイールベースだから、それだけ後席の足下スペースが広がったということ。8cm広がれば随分なものだが、実際に乗ってみてもその恩恵は確かに感じられた。

残りの寸法がラゲッジルームの拡大に充てられるというわけだが、その容量は通常時で260L、分割可倒式リアシートを倒せば960Lものスペースが生まれる。1人でお出かけの帰り、という状況には十分な容量だと思う。だって、これを越えたら積むのは良いけど家で降ろすのが嫌になってしまうだろうし。

運転席の後側に小さなドアが設けられた。日本人はすぐに観音開きと呼ぶ(マツダRX8で有名)が、ミニではクラブドアと言う。前ドアを開けてから、腕を中に入れて開ける。外側にドアハンドルがない。スタイル的にもすっきりするし、誤動作も防げる。観音開きにすれば、乗降性はかなり高まる。それほど背が高くないので身を屈める必要はあるけれど、それでも前ドアだけのときよりは乗り込み易い。ちなみにミニは4人乗車。

もう一つ、クラブマンには観音開きのドアがある。テールゲートだ。スプリットタイプに開くゲートは今や珍しいので、洒落てみえる。センターにピラーが入っていて、表情も可愛い。ただしこのピラー、運転していると少し邪魔だ。

ミニクラブマン
右側のドア後方に付くクラブドアは進行方向と逆に開き、後席への乗降性を高める

クラブマン用に用意されたグレードは2つ。クーパーとクーパーSで、いずれも6MTと6ATが選べる。お値段はノーマルミニの23万円高。

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