ニューリッチへの道/ニューリッチへの道

無敵のヒット&アウェイ戦略(2ページ目)

暴落時はチャンスです。なぜかというと、人々は不安感にかられ、見境なく売り浴びませます。そして、本来の価値以下に下がる、オーバーシュート(一時的な行き過ぎ)が起こるからです。

午堂 登紀雄

執筆者:午堂 登紀雄

ニューリッチへの道ガイド

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プログラムによる自動売買が引き金を引く

もう一つ、コンピュータ・プログラムによる自動売買が一般的になってきたこともあげられるでしょう。

投資の世界も今や多くのヘッジファンドがコンピュータを使った自動売買をしています。どのファンドのプログラムもそう大きな変わりはないので、買いシグナルが出るときは多くのファンドのプログラムで買いシグナルが出ます。

だからみんな一斉に買い、相場が暴騰します。それをみた個人が殺到し、買いが買いを読んでバブルが起こります。

次はどこかのファンドで売りシグナルが出ます。すると下落が始まり、他の多くのファンドのプログラムも売りシグナルが出て、一斉に売られます。
暴落が始まり、パニックになった個人投資家も投げ売りし、ますます暴落に拍車がかかります。

金融技術は後退するどころか、ますます進歩し、ますます複雑さを増すでしょうから、バブルは以前よりも起こりやすくなっていると言えます。そして、オーバーシュート(一時的な行き過ぎ)が起こりやすいわけです。

ということは、冷静な投資家にとっては、これから何度も儲けのチャンスがやってくるということです。

 

バブルは局所的に発生する

わかりやすくするため、ちょっと大げさに表現しましたが、世界を巻き込んだバブルとバブル崩壊が、そう頻繁に起こるというわけではありません。

これからのバブルは、局所バブルではないかと考えています。たとえば株式相場の金融セクターだけが上がる。商品市場でも、大豆やとうもろこしは下がるが、原油やガソリンは上がる。
不動産でも、日本全体は下がっても、東京・神奈川・千葉・埼玉は上がる、というふうに。

ですから、どの市場のどの銘柄でバブルが発生しているのか、あるいは暴落しているのかを探してみましょう。時間がなければ、自分の狙っている市場で、何が起こっているかをウォッチしておきましょう。

プラチナが暴落後、上昇に転じ始めたのは、ドイツでの自動車買い替え政策発令後という、小さなニュースからでしたが、バブルの断片というのは、人の会話の中や、新聞や雑誌の小さなコラム記事に隠されていることが多いようです。

 

ノミ投資家の「バブルちょっとだけ便乗」戦略

では個人はどうするか?そこに一瞬だけ入って、すぐに逃げる、という方法があります。ここでも勝ち逃げ戦略です。
バブルが膨らむ過程では、インフレになっているのではないか、と感じます。銀行に預けていると、資産が目減りしてしまう、という恐怖にかられます。


そして、「置いていかれる恐怖」にもかられます。「みんなあんなに儲かっている。自分も今投資をしておかないと、儲け損ねてしまう。みんなに遅れをとってしまう。自分がバカに見える。」というヤツです。

そもそも人は、自分で考え自分の責任で判断することが嫌いなものです。だから、盛り上がっているものに飛びつきやすいわけです。特に人と違うことをすることに対する不安感が強い日本人は、諸外国よりもバブルに乗りやすいと言えます。

だから、相場の波に飲み込まれないようにしなければなりません。それが、バブルにちょっとだけ便乗させてもらうのです。

上昇局面では、ちょっとロング(買い)で入り、少し上がったら利益を確定し、逃げてしまう。下降局面では、ちょっとショート(売り)で入り、少し下がったら利益を確定して、逃げてしまう、という方法です。

大きく儲かることはありませんが、私のような目減りが怖いノミ投資家には、なかなか安全度が高い方法です。

 

無用な損切りを避けるために

難しいのが損切りするタイミングです。「何割下がったら損切りする」というルールを課している人も多いでしょう。しかし、損切りしてすぐ回復してがっかりした経験を持つ人も少なくないと思います。

デイトレードでは、ルールを決め、感情を排してトレードする方法が有効です。しかし、トレンドに投資すれば、無用な損切りを避けることができます。

相場が安定している状況では、「ボックス視点」が有効です。上昇トレンドでは、小さなボックス圏の中で上下しますが、そのボックスが徐々に切りあがっていくのです。

切り上がるボックス相場の中では、短期的な下落によって、安易に損切りする必要はありません。悠然と構えていればいいだけです。

もうひとつは、価値に対して価格が割安だと思えることと、価値と価格の差が修正される材料やストーリーが描けることがポイントになります。
もちろん絶対ではありませんが・・・。
 

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