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言うほど大したことはないらしいけど・・・ 中古の輸入車って壊れるの?

中古の輸入車って「壊れるんじゃないか」ってイメージが強いですよね。そこで、輸入車ビギナーにありがちな中古輸入車の不安に関して解説してみました。

執筆者:大江 治利

結論から言うと、中古の輸入車は壊れます。正確には、「壊れる可能性があります」ってことですね。でも、中古の国産車だって壊れることはあるし、国産の新車だって壊れるときは壊れますから、別に輸入車が特別よくぶっ壊れる、ってわけではありません。
とはいえ、やはり中古の輸入車特有の壊れ方や面倒っていうのもありまして、それはおそらく日本と海外諸国のクルマに対する考え方や気候の違い等が主因だと思うのですが、すごーく簡単にその内容を説明すると以下のようになります。

●輸入車は電気系統(具体的には各種スイッチや電動リモート機能など)が一般的に弱いです。おそらくこれは、世界的にも信頼性が高い国産車のレベルに日本人が慣れてしまっているためと、世界の3大自動車マーケット(日本、アメリカ、ヨーロッパ)の中でも特殊な日本の気候(降水量が多く湿度が高い)に、一時代前の輸入車が対応しきれていなかったためでしょう。最近は世界的に部品の共通化が進んでいることなどもあり、だいぶ改善されています。

●国産車なら10万kmはもつといわれるような部品の寿命が、思ったより短かったりする。よく例に出されるのがブレーキローターやタイミングベルトっていうパーツですが、国産車を新車で乗り継いでいる人は名称を聞いたこともないような部分が壊れたり、または整備時に交換を勧められたりします。これは日本人の多くはノーメンテナンスで乗れるクルマを好む一方で、ヨーロッパでもアメリカでも「クルマはメンテナンスしながら乗るものだ」という考え方が、ユーザーにもメーカーにも存在することに起因しているのでしょう。

●輸入車は壊れるとパーツ代や整備費用が高い。これも迷信のようなものなのですが、国産車も含めて新車時に高額なクルマは部品や整備費用も高いのが一般的なんですよ。輸入車は概して新車時価格が高いので、安く買った中古車であっても故障すると費用は結構かかる、というわけ。

●古い輸入車はメンテナンスがちょっと面倒。例えばオイル交換一つとっても、そこらのカー用品店で対応してもらえない場合があります。なぜかというと、ボルトのサイズや形状が特殊で専用工具が必要だったり、またはオイル交換時に同時に交換するパーツ(パッキン等)が用意されていなかったりするから。同様に整備先も専門店を選ぶ必要があったりして、お気楽に所有するには、ちょっと荷が重かったりする場合もしばしばです。

●正規輸入車(いわゆるディーラー車)は比較的安心。並行輸入車は初心者にはちょっと手を出しにくいかも。正規輸入と並行輸入という用語については、別途どこかで解説いたしますが、販売店に聞けば該当車がどちらかは教えてくれますよ。

●ボディや塗装、エンジン本体は意外と丈夫。これもクルマ作りの思想が理由と言えそうですが、それゆえにツマンナイところが壊れるのが気になるんですよね・・・。

以上が中古輸入車の品質や維持に関する超一般的概論ですが、「買えば何とかなるよ」というのが、経験に即した個人的な見解。ただ、国産車よりは多少メンテナンスに気を遣って、定期的に点検・整備を受けた方が賢明だとも付け加えさせてもらいます。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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