ホンダから発売されたエディックスはちょっと変わったクルマです。サイズ的にはシビックのハッチバックと同じくらいの全長ながら、全幅は1800mmに近いワイドボディを持ち、ワンモーションフォルムの中に3人掛け×2=6人乗りのシートが配置されています。
ワンモーションフォルムのハッチバックボディに3人掛け×2というシート配置は、かつてティーノが存在し、結果的に売れずに終わってしまいましたが、エディックスは当然ながらその失敗も見た上での挑戦です。シートを独立した6人乗りとしたほか、ボディとシートの横幅も十分に確保して、乗れる6人乗りに仕上げています。
ティーノでは半分ごまかしのような3人掛けでしたから、売れなくても仕方ない面がありました。それに比べるとエディックスは、1人から6人まで、どんな数の乗員が乗っても、うまく使えるようなクルマに仕上げています。荷物と乗員に応じてフレキシブルに使えるのがエディックスの強みでしょう。
バリエーションはシンプルなもので、17Xと20Xがあり、それぞれにFFと4WDが設定されているだけです。価格は17XのFF車が178.5万円で、20XのFFが201.6万円という設定です。リアルタイム4WDはそれぞれ18万円ほど高くなります。
6人乗りのミニバンのシートを2列に配置したクルマと考えたら、まずまず割安な印象もありますが、カーナビ(約30万円)などのオプションを装着すると、それなりの価格になってしまいます。どれくらい売れるのか、良く分からないクルマというのが正直な感想です。当たれば大化けする可能性がありますが、外れたらメロメロになってしまうでしょう。その意味で売れ行きが注目されるクルマです。