■搭載エンジンは2400ccで十分

ハリアーには直列4気筒2400ccと、V型6気筒3000ccの2機種のエンジンが搭載されている。駆動方式の次には搭載エンジンを選ぶことになる。エンジン自体の性能は従来のモデルと変わっていない。4気筒には価格が安いというメリットがあり、6気筒には走りの余裕やハリアーらしい高級感がある。それをどう選ぶかが問題だ。

エンジンの違いによる価格差は26万円で、これまたかなり大きいなものとなる。26万円からの価格差になると、これはもう完全にひとクラス違うクルマとして考えなければならない。4気筒と6気筒では、排気量が600ccも違うのだから、ひとクラス違うのは間違いないが、どちらを選ぶかという問題以前に、予算の制約で4気筒しか選べないというケースも出てくる。特に4気筒のFFと6気筒の4WDということになると、実に50万円からの価格差になるのだ。

4気筒車の価格帯は基本的に200万円台にあり、わずかに240GプレミアムLパッケージの4WDだけが300万円を超える305万円の価格設定である。どのグレードを選ぶ場合でも必ずオプションを装着するから、ハリアーの車両価格が300万円以下に収まることは少ないのだが、いずれにしても4気筒車ではこのあたりが目安になる。

6気筒車は逆に300GベースグレードとLパッケージのFF車だけが300万円を切っているだけ。それぞれ281万円と294万円だが、ほかのグレードはいずれも300万円を超えている。V型6気筒の4WD車はすべて300万円を超えているし、最上級グレードのAIRSの4WD車では367万円の価格が設定されている。

4気筒車と6気筒車のどちらを選ぶかは、最終的には個々のユーザーの懐具合に任せるしかないが、一般的なパターンとしては発売当初には上級グレードから売れるので、300Gの4WD車が売れ筋の中心になり、341万円のプレミアムLパッケージか322万円のLパッケージが良く売れると思う。逆に長期的に見れば、249万円の価格が設定された240GのFF車が売れ筋になっていくだろう。ハリアーでFFを選ぶユーザーなら、ベースグレードの240Gでも十分だと思う。

249万円という価格は、ギリギリで250万円を切っており、これまでのハリアーに比べてわずかに高くなってはいるものの、装備や仕様が向上したことを考えると、実質的には割安になったともいえる。ただ、デフレ時代の今は、実質的に買い得といっても訴求力が弱い。目に見えて価格が下がらないとインパクトに欠けるのが実情だ。

これまでのモデルとの比較では、左右独立でエアフィルターが付いたオートエアコン、シーケンシャル式のATレバー、バックドア連動トノカバーなどが新型車に用意された仕様である。さらに従来の2.4ベースグレードと新型車の240Gを比較すると、コンライト、CDチェンジャー(カセットはマイナス)、ニーエアバッグ、イモビライザーが追加され、4スピーカーから6スピーカーへと装備が充実化されているので、これで5万円ほどの価格アップなら、実質値下げといっても過言ではない。でも、安くなったというインパクトは不足している。

価格帯の上限はAIRSで、電子制御エアサスペンションなど、これまでにない仕様が用意されたことで、これまでに比べて大きく上昇した。最上級グレードのAIRSだけに設定されるプリクラッシュセーフティなどのいろいろなオプションを装着すると、車両価格が400万円を大きく超えるのだから、これはけっこうな高額車になる。諸費用を含めた総額では500万円近くになるのだから、そう簡単に買えるクルマではなくなる。AIRSは限られたユーザーが選ぶグレードといえるだろう。