
三菱からデビューした新しいコンパクトカーのコルトは、これまでとは少し違った買い方をするクルマである。というのは、カスタマー・フリー・チョイス(CFC)という新システムが採用されているからだ。お客さんが自由に選べるCFCのシステムは、逆にいえば、ユーザー自身が自分のクルマをどんな仕様に仕上げて乗るか、しっかり考えて決めなければならないことになる。もちろんセールスマンと相談しながら選べばいいのだが、これまでのクルマに比べて、選び方が少し難しいクルマということもできる。
![]() | ![]() |
オプションでベンチシート(左)を選ぶことも可能 |
まず最初に選ぶのは基本のバージョンだ。1300ccエンジンの搭載車はスタンダードをベースにカジュアルとエレガンスのバージョンが設定され、1500ccエンジンの搭載車もスタンダードをベースにスポーツとスポーツXが設定されている。最初に排気量を選んで、その後でバージョンを選ぶことなるのだが、今のご時世では1300cc車が中心になるのは間違いないところである。
1300ccと1500ccの両方に用意されるスタンダードは、いわばすっぴん状態の仕様であり、これだとさすがに装備が貧弱である。価格は1300cc車が104.3万円でフィットのYよりも安く、1500cc車は116.3万円だからフィットのA(1300cc)並みの設定である。スタンダードの仕様でも良ければかなり安く買えるが、装備が貧弱すぎると飽きがくるのも早い。好みに応じてカジュアルまたはエレガンスのどちらかを選ぶのが正解だろう。

1500cc車はスポーツバージョンが143.0万円で、スポーツXバージョンが149.5万円の設定。これもフィットの138.0万円に比べるとかなり高く、デミオのスポルトが153.5万円であるのに比べるとやや安い設定。いずれにしてもこの3車種は、値引きを含めて競合することになる。