ファミリーユースを想定し、Type E(4AT)をトータル600kmほど試乗しまた。お買い物や送迎など、RX-8を毎日の生活の中で実際に使った時のレポートを2部に分けてお届けします。ここ第二部では、後席の乗降性や燃費などについてです。
子供と一緒でのドライブについてはRX-8のファミリー性 その1をご覧下さい
またクルマについての紹介はRX-8のもう一つの顔をご覧下さい。
後席での乗り降り
読者の方からの質問が多かった後席での乗り降り。
まず最初に気になったのが狭い場所、たとえばコインパーキングのように、隣のクルマとの距離がさほどとれない場合は、やはり不便さを感じました。というのも普通の4ドアのように、ちょっとだけドアを開けて降りる・・ということが不可能だから。
実際のところリアドアを開けるだけなら、フロントドアを全開にしなくてもいいんです。ただそこから人が降りようとすると、全開とまではいかなくても、3/4ほどリアドアを開かないと降りれないというのが実状。しかも後席の人が降りる際に、どうしてもフロントドアに手をかけやすく、危うく“ドンッ”と壁にあたりそうなシーンも経験しました。とくにクルマに慣れてない人(免許を所有してない人)には気をつかいましたねぇ。
後席を活用することが多く、しかも駐車場が狭い場合は、あまり見た目はよくないですが、ディーラーオプションで用意されているドアエッジモール(5500円)を装着する手もあるかな、という気もします。ちなみにディーラーオプションのものなら、ボディと同色のモールになっていますよ。
このモールの話しで思い出しましたが、同じくディーラーオプションのドアインナープロテクター(2300円)というのも、子供を乗せるなど後席を利用する人にはオススメです。これは間違って、フロントドアを先に閉めた状態でリアドアを閉めてしまった時に、トリムを保護するというもの。慣れるまでは、やってしまいそうなミスがこの開閉時の誤操作。やったら、たぶんキズはつくと思います。キズがついてからでは遅いので、これはお守り代わりに装着するといいと思いますよ。
少し話しがそれましたが、もう一つ後席からの乗り降りの際に気になったのが、前席用のシートベルトが、後席ドアから出ていること! そのため、間口は前席の人のシートベルトでふさがれてしまうのです。だから3~4人で乗る際は、後席の人が乗り降りするたびに前席の人はシートベルトを外さないといけない(くぐることも出来ますが、無理はやっぱりある)。それに実際、駐車の際に「ちょっと後ろ、見ようか」と急いで降りようとして、前ドアが開いたと同時に後ろドアを思い切り開けてしまったら、運転していた主人の首がシートベルトでググッ・・という失態もやってしまいました。
(この際、3人乗車で助手席の後ろにチャイルドシート、運転席の後ろに大人が座るという形だったので←余談ですが、3人乗りでこのパターンの逆に、運転席後ろにチャイルドシートを装着してしまうと、助手席ドアは常にドライバーに閉めてもらうしかないので、これは超不便です)
なぜシートベルトが後席ドアから出ているのか? シート一体型にするとか、他の方法はなかったのか?ペンネーム・マークてるさんからもご質問があったので、早速、開発の方にお話を聞いたところ
「実際には、シート一体型なども試作の段階はテストをしました。しかしシートベルトのリトラクターを入れると50mmの出っ張りがどうしても出てしまう。シートやボディ下にこの出っ張りが出来ると、後席足元空間が犠牲になってしまう。RX-8では、どうしても足元空間を犠牲にしたくなかったため、結果として後席ドアに取り付けるという形になってしまった」
ということでした。
とはいうものの、けしてこの状態で満足しているわけではなく、さらなる研究は重ねているということだったので、この点は今後に期待したい部分ですね。
後席の乗り心地
後席での乗り心地は、いたって良好。このあとの走りの部分でもお話しますが、とくに低~中速での乗り心地が良かったす。街中で乗っているぶんには、不快な印象はまったくなし。子供も良く眠るし、特有のロータリーサウンドは聞こえるものの、嫌な音は入ってこなく静粛性も高かったです。シートの座り心地も悪くなく、意外とロングドライブもこなせました。ただし視覚的な圧迫感は、気になりますねぇ。大人でも1時間も乗ってくると飽きてくるから。しかも前席シートバックの背が高いので、なんとなく前の人との会話もしづらいし。孤立感があるのは否めない部分。この孤立感さえ耐えられれば、いいんですけどね。
また第一部の子供とのドライブ編でも書きましたが、センタートンネル部に用意されたカップホルダーや小物入れなどは、なかなか使い勝手も良かったです。
→次は走り(燃費)などについてです。