車いすを積むのに適した車とは?

プジョー508SW車いすを積んだラゲッジルーム

プジョー508SWのラゲッジルームに車椅子を縦に積んだところ

一般的な車いすの高さは90センチ前後。そのまま立てて積むならば、ハッチバックやワゴン系のクルマがおすすめです。トランクが独立しているセダン系車種では物理的に立てて積むのは難しいでしょう。さて、ハッチバックやワゴン系のクルマに積む場合、チェックするポイントは、まず、ラゲッジルームの室内高です。車いすは立てて積むのと寝かせて積むのでは、必要なスペースが全く異なります。他の荷物を積むスペースを余裕で確保するとなると、やはり立てて積むことが望ましいでしょう。

では、どれくらいのスペースがあれば良いのか?というと、先に書いたように車椅子の高さはおよそ90センチ前後です。背もたれが折れるタイプならば、折った高さが70~75センチ前後。背もたれを折らずにそのまま積むなら、ミニバン。背もたれを畳んで積むならステーションワゴンにも積むことができます。ちなみに、ミニバンでもっとも全高の低いホンダオデッセイでも、ラゲッジルーム入口の高さは98cmを確保しています。

クライスラータウンアンドカントリーの荷室

フルサイズのミニバンなら背もたれを立てたまま余裕で積めます(クライスラー タウンアンドカントリー)

また、ステーションワゴンや2ボックス車のラゲッジルームのサイズはおよそ70センチ以上。今回、取材用に借りたプジョー508SWの荷室の高さ早く70センチ。背もたれが畳める車いすなら、余裕で積むことができました。

コンパクトカーの代表格、ホンダフィットの荷室高は78cm、アンダーボックスまで使うと85cm以上を確保できるので、このクラスでも余裕でタテ積みできます。荷室の床蓋をはずしてさらに背が高い荷物を収納するシステムを備えている車もあります。

シートベルトが締めやすいシートは?

自分で運転しないお年寄りの多くは、シートベルトが苦手です。とくに後部座席のシートベルトはバックルが自立式でない、引き出し過ぎてロックさせてしまう(ALRが作動)など、慣れないと締めにくいものが多いのです。一番良いのは助手席に座ってもらうことですが、後席の場合は独立式のキャプテンシート(ベルトが締めやすく、リクライニング可能でアームレストもついているもの)が快適です。

またここ1~2年に発売された新しい車なら、後席のベルトバックルも自立式になり、ベルトのロック機構をなくしたものが一般的になっており、ベルトの素材や締め付け感などもずいぶんと向上しています。

クルマに積むならどんな車椅子がいい?

モーターなどがない手動式で、できるだけ小さく折りたためて、軽いものがお勧めです。一般的なサイズの車椅子の場合、自走式(タイヤが大きく自分で動かせる)ではアルミ製で15キロ前後、介助式(誰かに押してもらって動く)では11~12キロ前後です。また、介助式の中には8~9キロの超コンパクトタイプもありますが、乗り心地があまり良くないので屋外で30分以上乗るのは辛いでしょう。キャリーバッグが付属しているものが多く、持ち運びは便利なのですが、短い距離や段差のない室内で使うことをお勧めします。

なお、クルマの荷室に立てて積む場合は、必ずタイヤにブレーキをかけておきます。バックカメラなどがなく、後方視界を妨げる場合は、背もたれを畳んで視界を確保しましょう。

バリアフリーの旅、どこがお勧め?

金閣寺

金閣寺をはじめ、京都の世界遺産はおおむねバリアフリー対応が整っています

再整備された観光地、国立公園ならまず間違いなくバリアフリー対応になっています。また、世界遺産がある観光地はたとえ古い神社やお寺などでも意外と設備が整っているところも増えてきました。実際訪れた印象ですと、京都はさすが日本を代表する観光地といったところ。

たとえば、京都・清水寺では紅葉シーズンの連休や週末には交通規制が敷かれ、一般車は参道を通ることができませんが、車いす利用者がいる車両なら特別ルートで清水寺の舞台がある入場門のすぐ近くまで車で行くことができます。金閣寺も同様。金閣寺の正面まで車いすで行くことができます。しかし、同じ世界遺産でも階段がほとんどの日光東照宮は途中までしかいけません。(平坦な道でも砂利道が多い)。

個々のバリアフリー設備はホームページなどに情報がある場合もありますが、事前に電話で確認することをおすすめします。海外なら、アメリカがお勧めです。どんな観光地でも、ホテルや街中でも車いすでの移動で困ったことはまずありません。
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