エクステリアをクールなデザインに一新
日本仕様のC5は今までと同じように、セダンとブレークの2つのボディに、直列4気筒の2.0と3リッターのV6エクスクルーシブが設定される。今回はセダンの2台に乗った。外観はブーメラン型のヘッドランプ、センターをダブルシェブロンにしたグリルで、かなり個性的になった。ほかの部分とのバランスもとれているし、なにより精悍でクールでカッコいい。嫌いという人もいるだろうが、それを含めてシトロエンっぽいといえるんじゃないだろうか。リアもセダンはランプをブーメラン型にして、リアクォーターピラーはノッチを強調したデザインになるなど、大手術を施している。
V6には、ロービームがステアリングにあわせて左右に首を振るディレクショナルヘッドランプが装備された。シトロエンとしてはDSやSM以来の採用だ。伝統の復活といえるだろう。ただしC5のそれは電動で、停車時は切ってもまっすぐのままだ。それ以外の装備では、エアバッグが運転席ニーエアバッグの追加で7個になり、前後両方にパーキングアシスタンスがつくなど、安全面での進化が目立っている。ちなみに新型は、ユーロNCAPでは満点の5つ星を獲得した。
インテリアはインパネ全体にピアノブラック(2.0はシルバー)のモールが入り、メーターにリングが付き、センターパネルは安っぽい木目調からガンメタになって、クオリティがアップした。エアコンやオーディオのスイッチも変わっている。試乗車は内装色がグレーだったこともあって、クールな雰囲気だった。シートは2.0がモケット、V6が本革で、座り心地はどちらもそんなにフッカリとはしていないが、表面が体の形に合わせて適度に沈み込み、シトロエンらしい優しさを感じさせてくれる。