ロードインプレッション　復活したクサラVTRに乗る(3ページ目)

乗り心地は、以前乗ったセダンやブレークよりもいい。開口部の小さいクーペボディが高い剛性を持つためか、低速での太いタイヤからのゴツゴツ感がほとんど伝わってこないのだ。60km/hぐらいまで速度を上げれば、しっとりした乗り心地を味わうことができる。ただしこうした状況での心地よさは、包み込まれるようなシートを持つセダンやブレークのほうが上かもしれない。



ハンドリングは相変わらず、このクラスではトップレベルだ。ステアリングの反応はそれほど鋭くはないが、限界スピードはかなり高いし、リアが簡単に滑ることもない。タイヤのグリップに頼っている雰囲気もするが、かなりのペースで走ることができた。



クーペでありながらキャビンやラゲッジスペースはセダンと変わらないし、1.6リッターエンジンとMTの組み合わせは本国仕様に近い爽やかな走りを味わわせてくれる。しかも価格はクサラの中でもっとも安く、200万円を切る。3ドアMTでもOKという人にとっては、ベスト・クサラになるんじゃないだろうか。