あえて早稲田、慶應とは違う路線を選択
日本の私立大学の場合、早稲田・慶應がオピニオンリーダーの役目の担ってきた。慶應義塾大学が総合政策学部を開設しAO入試をはじめれば、こぞって日本の他私立大学もそれを見習って総合政策学部を開設。早稲田大学がスポーツ科学部を開設すれば、日本中にスポーツ健康関連の学部ができている。しかし、たとえ名前だけまねても所詮は二番煎じ、早稲田・慶應には及ぶはずもない。早稲田・慶應には、培ってきた歴史と素晴らしい卒業生の伝統がある。中央大学のように、新司法試験の分野で真っ向から早稲田・慶應と勝負を挑んで勝利しようとする場合もある。
しかし、明治大学は、そのような消耗戦には参加せず、独自の路線を歩み始めていると言える。明治大学でなければできないことをするという明確なメッセージが国際日本学部であり、東京国際マンガ図書館の建設だろう。このような路線は、これからの少子化の中で進路を迷っている多くの私立大学の指標になるのではないだろうか。
通学のしやすさ、立地の良さも人気の秘密
最近の受験生は、都心部から離れたキャンパスを敬遠する傾向にあり、そのため近年、主要な大学の首都圏回帰が起こっている。明治大学は、3つのキャンパスを持っており、特に国際日本学部やその他の文系学部1年~2年生が通う和泉キャンパスは、渋谷や新宿からおよそ10分というアクセスのよさが人気となっている。理工系の学部や農学部がある神奈川の生田キャンパス、駿河台キャンパスもアクセスがいい立地となっている。そのせいか、ここ数年早稲田大学に次いで、受験者数が全国2位で10万人以上の受験者を全国から集めている。