乗り心地は、当然硬い。ただ、その硬さはパンパンに張った庭球のようなもの。例えばスカイラインGT-Rのような硬さではない。普通の路面ならばさほど苦痛にはならない。
クラッチペダルの重さは常識的に重いと感じる程度。反力がやや強めか。グゥウと奥に踏み込むタイプだから、ストロークは大きい。ちなみにペダル類はすべて、ゴム突起の滑り止めつきアルミ製ペダルである。シフトフィールはなかなか具合がいい。コキコキと手首をかえして、とまではいかないが、節度を持って次のギアに吸い込まれる、心地の良いものだ。
それよりも、クルマ自体がカッチリしているにのが強く感じられた。250psという大パワーを持つフロント部分だけが飛んでいきそうな、そんなヤワな雰囲気は皆無だ。(GTVやスパイダーの3.0Lは少なからずそう感じる)
路面をしっかり掴んだ後のダッシュ力は、最近のアルファの中では異次元である。体はおろかクルマ全体がエンジンにのっかるようにして加速する。”はえー”という言葉しか出てこない。エンジン音的には5000回転前後が一番美味しい。軽やかなに回る様も、4000を超えたあたりからこのあたりまでが快感ポイントだ。ちなみにレッドは7000から、スピードメーターは300km/hフルスケールである。ノーマル156と違ってブラックフェイスだ。