前述のように、ホイールベースは3200GTよりも220mm短くなっており、全長も207mm短い。横からの眺めは3200GTよりもダイナミックで躍動感に溢れている。
フロントノーズにマセラティのエンブレムが追加された他、3200GTのチャームポイントだったリアランプがコンベンショナルな台形タイプに変更されている。どうやら北米向けの安全基準と米国人の好みを考慮したものらしい。そう、マセラティは2002年に13年降りにアメリカでの販売を始めるのだ。
ボディカラーは全部で16種類。これに好みの内装を自由に10色選ぶことができる。3200GTはボディカラーと内装色がフィックスされていたが、スパイダーは好きな内装色だけでなく、ダッシュやドア内張、ロールバー内側、ステッチなどを好きな色に変えられるなど、中を見せるオープンモデルならではの演出といえる。
注目は、新開発のV8エンジンに組み合わされるセミオートマチックトランスミッションだ。基本的にはフェラーリ360シリーズに採用のF1マチックと同様のもので、ハンドルのウラに付いたパドルシフトでギアチェンジを行う。
エンジン自体は従来のターボユニットよりも20KGも軽量化されており、これをチューブフレームで結合、さらには新たにトランスアクスルを採用することで前後の重量配分が53:47となった。
サスペンションにも新機構が採用されている。