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身も震えるような爆発音とともにロケットスタートだ。すさまじい加速、息つくひまもないシフトアップ、後頭部をぶちのめす爆音。すべてに圧倒されながらもゆがんだ前方をみやると、モデナの細い農道が針のように見えてきた。
200km/hを超えたであろうか。そのスピードに恐怖を覚え始めたとき、1台のトラックが姿を現した。危ない!フルブレーキングとともに上体が一瞬フロントガラス方向に引っ張られたと思いきや、地面に吸い付くように引き
戻される。ソリッドでダイレクトなブレーキ。同乗でもその効き具合が手にとるように感じられる。
地面をまるでコーヒーカップのように滑らかなにかつ鷲づかみにしながら農道の狭いコーナーを抜けていく。ドライバーいわく、”イージートゥハンドル”つまり、運転が簡単だ、と。
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