輸入車/注目の輸入車試乗レポート

新型マスタングコンバーチブルにワクワク!(3ページ目)

新型マスタングが登場した。1967年に登場した初代モデルをモチーフとしたスタイリングは、より筋肉質かつシャープな印象が強調された。今回はコンバーチブルの、コストパフォーマンスの高いV6モデルに試乗。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

快適性が向上した走り

世にオープンカーは数あれど、マスタングの開放感はトップクラス。後席のスペースも成人男性が乗れる空間を確保
オープンのまま走ると、フロントスクリーンがあまりジャマにならない大きさで、後ろにも何も遮るものがないので、いかにも「オープンカーに乗っている」という感覚に浸ることができます。風の巻き込みもけっこうなものではあるのですが、それもまたこのクルマの持ち味。オープンカーらしさを堪能させてくれるクルマです。そして、4人で開放感を共有できるところもポイントです。今や世界中のメーカーが数多くのオープンカーをラインアップするようになりましたが、実は4人が乗って絵になるオープンカーというのは、あまりないですよね。

先代の登場時に一新されたプラットフォームはさらに熟成され、足まわりではフロントのフリクション低減が図られています。そのせいか従来に比べて乗り心地がよくなっていて、衝撃や振動がキャビンに伝わりにくくなっているように感じられます。V6モデルには17インチタイヤ&ホイールが標準装備されますが、そのタイヤの厚みのおかげというのも少なからずあるでしょう。そしてコンバーチブルでも、剛性が低いとか振動が収まりにくいといった、オープンカーによくあるハンデをあまり感じさせないのも、マスタングのコンバーチブルの優れた点です。

V6モデルのタイヤサイズは215/60R17。ちょっとレトロなテイストにデザインされたアルミホイールは、大径でなくてもカッコイイと感じさせ好印象
また、フォードが伝統にこだわり、あえて独立懸架とせず採用しつづけているソリッドアクスル(パナールロッド付3リンク式)のリアサスペンションは、横剛性が極めて高いという強みがあります。リアが安定しているから、クルマは素直にまっすぐ進むし、やや重めのステアリングを切り込むと面白いようにクイクイと曲がり、一連のクルマ動きにはダイレクト感がある。マスタングの乗り味にも、独特のドライビングプレジャーが存在するのです。

ガイドにとってマスタングというクルマは、乗るたびに「欲しい!」と思わされる1台なのですが、いつも脳内でクーペかコンバーチブルか、さらにはV8かV6か迷ってしまっています。ガイドは同じ車種の中で屋根アリと屋根ナシがある場合、屋根アリのほうがカッコイイと感じるケースが多いのですが、マスタングはどちらも同等にカッコイイと感じています。そして今回、V6モデルのコストパフォーマンスの高さをあらためて痛感した次第です。

安全装備では、横滑りを防止する車両安定化装置「アドバンストラック」を採用。パッシブセーフティについては、前方からの衝突時に各エアバッグシステムやシートベルトプリテンショナー、ロードリミッターなどの作動を瞬時に統合して制御し、展開タイミングを最適化して乗員を保護する「パーソナルセーフティシステム」を採用。乗員保護性能では、NHTSA(米国高速道路交通安全局)のクラッシュテストで最高の5つ星を獲得している
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