メルセデス・ベンツ/メルセデス・ベンツの車種情報・試乗レポート

メルセデスEクラスクーペが14年ぶりに復活(3ページ目)

セダンが発売されたばかりのメルセデス・ベンツEクラスに、矢継ぎ早にクーペが追加された。Eクラスとしては3世代前のW124型以来、実に14年ぶりとなるクーペモデルの復活に、期待せずにいられない。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド

ダイナミックハンドリングパッケージが妙味

フロントバンパー開口部に備わるLEDナイトドライビングライトが特徴的。ここが日本仕様のセダンでは丸いフォグランプとなっていて残念に思っていたのだが、クーペは本来の仕様に忠実なデザインで好印象エンジンスペックは、E550クーペ(写真)が最高出力285kW[387ps]/6000rpm、最大トルク530Nm[54.0kgm]/2800~4800rpm、E350クーペが最高出力200kW[272ps]/6000rpm、最大トルク350Nm[35.7kgm]/2400~5000rpmエンジンは日本仕様ではガソリンのE350の3.5L V6と、E550の5.5L V8の2種類。今のところ直噴の設定はありませんが、ゆくゆくは追加されると思われます。セダンよりも車重がだいぶ軽いこともあって、動力性能は3.5Lでもまったく不満なし。E550になると、「AMGいらず」と思えるほどパワフル。組み合わされるトランスミッションはいずれも7速ATの7Gトロニックです。

E350クーペの価格は860万円
サスペンションには、前後ともに油圧式のセレクティブダンピングシステムを搭載。これは走行状況に応じてダンパー内のオイル流量を変化させ、減衰力を調整するという可変ダンピングシステムで、通常走行時には油圧抵抗を減少させて快適な乗り心地をもたらし、ハードなコーナリング時など急激な入力に対しては最大限の減衰力が得られるよう制御。さらに、減衰力を能動的に制御するE550はダイナミックハンドリングパッケージが標準装備、E350では「AMGスポーツパッケージ」で選択可能となっていますが、これがまさに「絶品」の乗り味をもたらします。

E550クーペおよびE350クーペのAMGスポーツパッケージには、18インチAMG6スポークアルミホイールが標準装備となる
また、パラメーターステアリング(ダイナミックハンドリングパッケージではスポーツパラメーターステアリング)が採用されています。こちらのフィーリングもまずますで、メルセデスらしいシュアなハンドリングをもたらしています。

全体として、Eクラスクーペは、やはり予想どおり、触れると「いいな~……」と思わされっぱなしのクルマでした。価格が価格だけに、購入できる人も限られるでしょうし、Eクラスのセダンではなく、あえてクーペを買おうというのは、とても贅沢な行為に違いないわけですが、このクルマを購入の検討に挙げている人にとっては、「期待を超えるクルマです!」と太鼓判を押したいと思います。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます