メルセデス・ベンツ/メルセデス・ベンツの車種情報・試乗レポート

C63、ML63、SL63……AMGにシビレた!(4ページ目)

メルセデス・ベンツのオールラインアップ試乗会より、C63AMG、SL63AMG、ML63AMGというAMGモデル3台をピックアップ。価格はそれぞれ1044万円、1490万円、1939万円! その驚愕のパフォーマンスをレポート。

岡本 幸一郎

執筆者:岡本 幸一郎

車ガイド


SLはAMGとの相性がよい

SL63:最高出力525ps/6800rpm、最大トルク64.0kgm/5200rpm、車重1990kg、価格1939万円
SLは、ビッグマイナーチェンジ直後の2008年夏以来のドライブとなります。まずは、他のモデルに比べてもグッと低めのドライビングポジションにワクワクします。

トランスミッションに、ATではなく2ペダルMTの「MCT」が組み合わされるのが他のAMGモデルとの大きな違いで、これが実にスムーズかつダイレクト。シフトチェンジのスピードのモードが選べ、最速にすると電光石火の速さとなります。
前回の試乗は夏だったのでわからなかったが、シートの襟元から温風が吹き出すエアスカーフは、冬場は本当にありがたい
エキゾーストサウンドの演出が、メルセデスのクルマと思えないほど派手で、猛々しいのも印象的。それと呼応して加速も強烈そのもの。ブン回すと赤くなるメーターも高揚感を盛り上げます。

他のモデルよりもピークパワー値が高いのですが、まさにそのとおりの印象で、いくぶん高回転型となっているようです。反面、従来の5.5Lスーパーチャージャーに比べると、低~中速域のトルク感が薄れているのですが、こちらのほうがSLのキャラクターには合っているように思えます。

センソトニックブレーキなどの制御にも違和感がなく、アクティブステアリングはスポーツカーとしてのSLの走りをよりハイレベルに引き立てています。こうしてC63AMGやML63AMGと乗り比べても、あらためてSLという存在はAMGと相性がいいように感じられるのです。
いうまでもなくバリオルーフはフルオートで電動開閉が可能
3台の試乗を終えて、「もっと乗っていたい」という気持ちに後ろ髪をひかれつつ会場をあとにしました。現在ではダイムラー社の傘下となったAMGは、かつてのイケイケの雰囲気というと少々なりを潜めたものの、こうしたハイパフォーマンスモデルを手がけると、予想を超えるほどの素晴らしい乗り物を仕上げていることを思い知った次第です。ひたすら速く、そして扱いやすく、五感に訴えかける演出もあり、至福のひとときを味わわせてくれるクルマたちです。

(文:岡本幸一郎)

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