308のフラッグシップモデル
ボディサイズは、307に比べて全長が+80mmの4290mm、全幅が+60mmの1820mmとひとまわり大きくなり、全高は▲15mmの1515mmに。価格384万円 |
プジョーの主力モデルである307の後継モデル、308が登場したのは2008年5月のこと。約3ヶ月遅れて待望のGTiに試乗する機会に恵まれました。実をいうと筆者は、かつて短期間ではありましたが、205GTiを愛車としていた時期があります。プジョーの「GTi」と聞くと、やはり気にせずにいられません!
ほかの308シリーズと同じく、BMWとの共同開発による1.6Lターボエンジンは、GTi用にチューニングされ最高出力175psとパワフル。これに6速MTが組み合わされます。ボディは3ドアハッチバックのみ、右ハンドル仕様の設定となっています。
内外装もGTiに相応しく専用に仕立てられています。スポーツタイプのリアバンパーおよびスポイラー、専用デザインの18インチアルミホイールなどを標準装備。インテリアも、レザーとファブリックのコンビとなるGTi専用スポーツシートや、アルミ製シフトノブやアルミペダル、ステップガード、パノラミックガラスルーフなども装備されます。
ここまで知って、「?」と感じたのは、207GTiとの相違点です。弟分の207には「GT」と「GTi」があって、いずれもスタンダードモデルよりも上級装備が与えられますが、エンジンだけでなく、サスペンションやブレーキ、バケットシートなど、走りに関する主要パーツが差別化されています。GTiはまさしく走りのモデルとして位置づけられているのです。
そして308にはGTがなく、GTiのみの設定となっていますが、308GTiに与えられた装備やキャラクターが、207GTiとちょっと様子が異なります。エンジンこそ共通の高出力版ですが、ほかの部分は、むしろ207でいう「GT」のほうに近いのです。どうやら308GTiは、ハイパフォーマンスバージョンというよりも、単に308の中のフラッグシップという認識のほうが似合うようです。
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