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マイナーチェンジによって劇的に進化!PART1 豹変したインテグラ タイプS編(4ページ目)

ホンダ・インテグラのマイナーチェンジは、「マイチェンの魔術師」と呼ばれる、一人の男の手に託されることとなった。

執筆者:河口 まなぶ

さて、話を元に戻そう。これほどまでに大幅な変更・改良を受けたタイプSは、実に素晴らしい乗り味・走り味を披露してくれた。今回のタイプSは、タイプRと全く同じ位置に同じ書体でロゴやエンブレムが与えられているが、それは図らずもこのグレードにおける走りへのこだわりが、タイプRと同じレベルにあることを意味しているように思えた。

走らせてすぐ、絶妙な張りといなしが実現されていることが手に取るように分かる。「いなし」がタイプRよりも確実に軽快なハンドリングを実現しながらも、「張り」によって決して軽すぎる感じはなく、本格的な感触が存分に体中に伝わってくる。そしてこれは月並みな表現だが、「思いのまま」のハンドリングを実現してくれているのである。

しかもタイプSの場合、「思いのまま」がとても上質に伝えられるのがポイントで、この辺りはまさに欧州車と完全に互角。ヌーヴェルヴァーグやアブソルートに始まり、アコードに受け継がれた新世代のホンダの乗り味・走り味を、筒井氏はこのインテグラを使うことで、今度はスポーティさを存分に感じられる方向にも見事振ってみせたのである。

今回はタイプSが主役のように扱われているが、実はタイプRも大幅に乗り味・走り味が変わっているのがポイントで、その意味ではダブルで主役といえる。

事実タイプSは日本市場においては初めてのモデルであるから、正面から比較するグレードが以前のiSとなる。ゆえに比較して違いがよく分かる…というよりは、単体でその良さを存分に感じられるグレードである。
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