S60Rは今やトヨタF1の基地ともいえるポールリカールサーキットで行われた。ただしここはサーキットというよりもハイテクテストコースという感じで、ランオフエリアまでアスファルトの特殊舗装になっている特殊なコースである。

ここでのS60Rの印象は、ハイテク制御によるスタビリティの高さと、アドバンスドスポーツモードにした時の本気度を存分に確認することができたという感じである。

FF派生の4WDシステムを採用するため、例えサーキットでも大胆な姿勢変化まで到達しない安定性の高さがあるわけだが、それを逆手にとって、きっちりと限界グリップを使う走りをしてみると実に高い性能を発揮する。

とにかくよほど大胆な操作をしなければ、クルマがブレイクする感じはなく、それはDSTCを解除しても変わらない。常に高い安定性を感じさせながら、駆け抜けていくのだ。

さらにこのモードでサイドブレーキを引くとデフがフリーとなり、サイドターンを満喫できるギミックもあり。姿勢を変化させたい向きはこれで納得できるだろう。

Rの心臓部には、300ps/400Nmを発生する2.5L直5ターボが搭載されており、その実力はというとかなり高い。というのも後で聞いて驚いたのだが、S60Rは1600kg台で、V70Rでは1700kg台にも達する。これほどヘビー級であるにも関わらず、重さをほとんど感じず、むしろ軽快さすら感じさせるのだから、その意味では十分以上の実力派スポーツといえるだけの動力性能を持っているといえるだろう。

速さもキッチリとなり、その上で見た目同様中身も上質な感じが漂うのだから、S60R/V70Rは特別なRだといえる。

日本へは来年導入予定だが、実は価格が600万円を切るかもしれないとボルボジャパンは語っていた。現状のラインナップを考えると、最もスポーティなT-5が500万円台の中盤だから、S60R/V70Rの内容を考えるとお買い得であること間違いなし。さらに日本へは現在のところATのみでMTの導入が予定されていないが、こちらに関しても是非MT導入を検討してほしいと思う。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。