最近はかなり人気が高いようで、日本で4番目に売れている輸入車となったプジョー。一部のクルマ好きだけが好むマニアなブランドから今やVW、メルセデス・ベンツ、BMWに次ぐ人気のメジャーブランドに。

ここまで成長したのは、306辺りからにおける地道な努力と、低価格で勝負した206が見事ヒットしたことが大きい。その後登場した307では一層地位を固めつつある。

これだけ大きなインポーターとなると、当然そこからはかつてのようなマニアっぽさも必然的に薄れ、どんどんメジャーとして相応しい成長を遂げるのが常であるが、どうやらプジョージャポンというインポーターは、かなり「心ある」会社であるらしい。

なぜなら406sportという、およそ日本における輸入車販売台数で4位の会社がやることとは思えないような「マニアな仕様」を発売したからである。406sportは、いわゆるベーシックな3ボックスのセダンである。日本なら、当然ATで乗ってしかるべきクルマだ。

しかし本国でATなどほとんど見かけないように、このクルマの「本当の味わい」というのは、MTにこそあるといえる。確かにATでもプジョーならではのセダンの走り、というものをしっかり堪能することができるけれど、このクルマの持つ快活さにとって、シフトとクラッチ操作を行わない運転は「クリー○のないコーヒー」みたいなものではないか? 事実クルマが発する独特のビートと、自身が刻むリズムをシンクロさせる楽しみがそこには溢れていると分かるのだ。5MTは。

Sportという名前が与えられているが、中身はそれほど過激ではない。むしろSportという名前を与えなくても自然な走りすら持っている。ただ、このSportのためだけに与えられた2.2Lの排気量を持つ直列4気筒DOHCはいい。排気量の大きな4気筒ながらも、回転の鋭さは忘れられておらず、特に上に行くほどメーター上のハリの加速が早まるほど。試乗前に広報部の方が「106S16のエンジンのように回る」と教えてくれたが、まさにその言葉が偽りではない気持ちよさを持っていたのだった。

<関連サイト>
プジョージャポンオフィシャルサイト