初代ソアラが誕生して20年目にあたる今年、ソアラは車格やコンセプトは歴代モデルを継承しながら、大胆なオープンボディへと生まれ変わった。

今回登場した新型ソアラの特徴は、なんといっても電動で開くメタルルーフ。このルーフはベンツSLKやシルビアのオープンモデル、ヴァリエッタと同じように、オープン時には折りたたまれて、ルーフがトランクに収納されるタイプ。ルーフは軽量化のためにアルミで整形されており、クローズドからオープンまでに要する時間は、わずか25秒。操作はスイッチひとつの作業で行われ、トランクリッドが前方に開きその後にルーフが折りたたまれて収納されるというダイナミックなアクションを見せる。もちろん手動でフックなどを外す必要もない。

しかしながらオープン時には大きなルーフをトランクに収納するために、ラゲッジスペースはゴルフバックひとつが収納できる程度。ただしオプションで選ぶことのできる、ランフラットタイヤ(パンクしても160kmまで走行可能なタイヤ)をチョイスすることでスペアタイヤ分の、スペースを増やすことは可能だ。乗車定員も一応4名だが、リアシートのシートバックはほとんど垂直に立っておりレッグスペースも少ない。完全な2プラス2と割り切ったほうがよい。

スタイリングは一昨年の東京モータショーに参考出品された時から大きな変化はない。先代モデルを踏襲して曲面を多用した、誰もがソアラと分かるデザインを採用。ルーフを閉じれば、このクルマのことを知らない人が見た時、オープンカーとは予想しがたいほど、まとまりのあるフォルムを実現している。

インテリアも最新のメカニズムを採用しながらも、それを包み隠すかのような、オーソドックスなデザイン。三眼のアナログメーターを中央に配し、そのメーターをボディカラーによって色分けされた木目パネルで包み込んでいる。

エンジンは4.3リッターV型8気筒の1機種のみ。最高出力は280馬力で最大トルクは43.8kg/mと余裕の動力性能を確保し、道理状況対応制御を持つ5速ATと組み合わされる。

ソアラらしい高級感はオープン時に最も現れる。トランクリッド部分がハイデッキになっているため、オープン時の風の巻き込みはわずかで、高速走行時にも静粛性が保たれる設計。エアコンは低温時には足元を暖かく、高温時には上半身へ冷風を自動でコントロールして送り、車速や日照によっても風量を調整してくれるシステム。

また、オーディオもルーフの開閉状態や走行状況に応じて、音場特性や音量を自動でチューニングしてくれる。さらにオプションでマークレビンソンの高級オーディを選ぶことも可能。

これだけのシステムや装備、パワートレーンを採用していることを考慮すれば600万円という価格は決して高いとは言い切れないだろう。いまや世界的にみても珍しくなってきた、ビッグサイズオープンカーの4代目ソアラ。低燃費や環境にやさしいクルマが優遇される現代の流れには逆行しているといえるが、21世紀にもクルマを喜びの道具としている人のためにも、このようなクルマはまだ必要なのかもしれない。

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TEXT:All About Japan
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