前作を確実に上回る確かな氷上性能を実感!
気温や湿度などを一定に保ったテストコースで、XI2の氷上での制動性能と加速性能をテストした |
実際に車内で感じるフィーリングとしても、明らかに制動Gが強くなったのが感じられましたが、何よりもたった20km/hというスピードでも、これだけの差が出たことに驚きました。距離にすればたったの1.5m? という差ですが、1.5mも手前で止まれれば、ぶつからずに済むというシチュエーションも多いはずです。それに実際に停止するまでの距離で考えると、その差はもっと広がることが予想されます。
加速性能については、5km/hから20km/hまで加速する時間を計測しましたが、その結果はX-ICEが6.3秒掛かったのに対し、XI2では5.4秒と1秒近い短縮を実現しました。もちろん、テストでは電子制御のトラクションコントロールをフルに作動させていますが、このトラクション性能の差は凍結した坂道での登坂性能などに大きく影響してくるはずです。
人が歩くのも難しいくらいの氷上に設置されたコースでも、XI2は驚くほどのグリップ性能を見せてくれた |
いかにXI2が高性能といえど、前輪駆動のアウディA4でこのコースを走り切るのは、至難のワザと思われました。実際、スタート時のアクセル操作からブレーキング、そしてコーナリングと全てにおいて超が付くほどの慎重かつデリケートな操作が求められましたが、何とかこのタイトなコースを無事走り切ることができました。
もちろん、現実にはこんな路面はありえませんが、これだけのコンディションでも何とか走り切ることができたという事実には、本当に驚かされました。これならば、凍結路面でのスリップが怖いというユーザーにも本当に頼りになるはずです。スタッドレスの進化は、こうした凍結路面での性能にこそ最も大きく表れるということが実感できました。
次回の記事では、雪道や一般道での試乗など、引き続きXI2のレポートをお届けします。
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