抜群のトラクション性能が雪道での安心感に繋がる

 圧雪路走行
圧雪路はスタッドレスが最も性能を発揮するシーンだが、ここでもXI2は確実な性能アップを体感させてくれた
前回に引き続き、今回の記事でもミシュランの最新スタッドレス「X-ICE XI2(エックスアイス・エックスアイツー)」について取り上げます。XI2では、日本のユーザーが求める凍結路でのブレーキ性能については、驚くほどの性能アップが体感できましたが、それはスタッドレスに求められる性能の一部に過ぎません。スタッドレスはドライの舗装路からウェット路面、圧雪路面など、様々なシチュエーションに対応しなければなりませんから、今回はそんな幅広いシーンでの性能をレポートしたいと思います。

まずは、そこそこ踏み固められたいわゆる圧雪路での走りですが、実はこうした路面はスタッドレスで走るのが最も楽しいコンディションでもあります。それだけにどれだけ安全かつコントローラブルにクルマの挙動を操れるかという点を中心にチェックしてみました。ここでも比較となったのは前作のX-ICEで、テスト車両は4WDのレガシィです。

圧雪路テスト
圧雪路ではXI2のコントロール性の高さが印象的だった。タイヤがスライドを始めても、余裕をもって対処できる
X-ICEでは発進時のトラクション性能がもう少しあると楽だなと感じましたが、ステアリングを切り始めたときの反応が良く、素直に向きを変えやすいのが好印象でした。ただ、ひとたびタイヤがスライドを始めると、トラクション不足が災いしてスライドが収まりにくく、アクセル操作に余計に気を使う必要があるのがやや気になりました。

これに対してXI2では、ステア操作に対するレスポンスはややマイルドになったものの、スライドの姿勢に入ってからのコントロール性が高く、アクセルワークで自在にスライドアングルをコントロールできる懐の深さを感じました。これはトラクション性能の高さによるもので、実際スタート時もアクセルの踏み加減に対するスリップ量が明らかに少なく、しっかりと前に進んでくれる印象です。

ブレーキに関してはそれほど明確な差は感じられませんでしたが、それはいずれのタイヤも圧雪路なら十二分な制動力を発揮してくれるからと考えていいものでしょう。スタッドレスはこうした圧雪路や積雪路では、トレッド面に入れられた切り込み(サイプ)のエッジで雪を咬み込むようにしてグリップ性能を発揮するのですが、XI2ではしっかりと雪を咬みながらもトレッドの剛性も落とさない新形状のサイプを採用したことで、スノー性能の向上を実現したようです。

次ページでは、一般道でのインプレを紹介します