チャイルドシートを使う場合は正確に取り付けを!
今年もチャイルドシートの装着率調査結果が発表になりました。またもや半数以下。がっくし! 世の保護者のみなさま! 子供はチャイルドシートをつけていないと、本当に危険なんですよ!さて、そのチャイルドシート。みなさんはどこに装着していますか? ぐずりやすい小さな子供とクルマに乗るときは、助手席の方が子供も楽しいし、いっしょに乗る側も顔が見えて安心です。でもちょっと待って。助手席装着には、実は落とし穴がいくつかあるのです。
助手席にチャイルドシートを乗せて子供を座らせると、オシリの位置がずいぶんと前になり、当然、アタマの位置も前になります。この状態で前面衝突したらどうなるか? エアバッグが一瞬にしてふくらみ、子供の頭部を守って……くれるはずなのですが、もともとアタマの位置が前にあるのでエアバッグに近すぎる上、子供の体は柔らかいので、エアバッグが殺傷性を持つ可能性が非常に高くなるのです。
その場合、助手席エアバッグをカットする必要がありますが、国産車は「チャイルドシートは後席に装着させるべき」という考え方から、カットスイッチがついていないのです。ならば助手席自体を一番後ろまでスライドさせ、エアバッグとの距離を保つ方法がありますが、このとき注意しなければならないのは、助手席を一番うしろまでスライドさせてしまうと、チャイルドシートがしっかり装着できなくなる危険性が非常に高くなるということ。
新型ルーテシアのように、助手席にISO-FIXがある場合は別ですが、ほとんどのチャイルドシートはシートベルトで装着します。助手席を一番うしろまで下げてしまうと、Bピラー(シートベルトが出てくる部分)とバックル(かちゃっと止めるパーツ)の位置関係で、チャイルドシートがゆるゆるにしか装着できないことがほとんどなのです。
チャイルドシートは「がっちり」固定しなければ意味はありません。チャイルドシートの背もたれを前方に思い切りひっぱって、ゆるみが3センチ以下であることが、命を守る最低条件ともいえます。クルマによってシートの形状などの条件はそれぞれ違いますが、この点をご理解いただき、助手席にチャイルドシートを装着しようとするときは、ぜひ、装着確認をしっかりして、ダメなときは無理をせず後席に座らせてあげてください。
チャイルドシートを使う場合は、ぜひ、正確に安全に利用していただきたいと思います。