輸入車/注目の輸入車試乗レポート

CAR ESSAY ホンダ・エアウェイブ

大きなグラスルーフで開放感をアピールするホンダ・エアウェイブ。コンパクト・ワゴンの新しいあり方を模索する。

執筆者:岩貞 るみこ


とにかく大きなガラス面積の屋根である。この写真はリアシートに寝転がって撮影したのだが、私の持つ初代IXYでは、このようにワクがまったく入らずガラス部分しか写せないほど大きいというわけ。こうしたグラスルーフの場合、一番気になるのはなんたって日焼けだろう。けれどここに採用されたのは、フロントウィンドウと同じ「合わせガラス」、ゆえに紫外線カット率は99・9%以上なのである。ついでに赤外線熱もカットするべく加工されたガラス使用ゆえに、車内の温度上昇もそれなりに抑えられている。

エアウェイブはコンパクトワゴン市場への、ホンダの殴りこみクルマである。この市場、年間に11万台売れているのだが、そのほとんどをトヨタのカローラ・フィールダーと、日産のウィングロードが二分している。こんな美味しいところを、どうしていままで見過ごしていたのかというくらいホンダは出遅れていたというわけだ。

ベースになったのは、コンパクトカーのフィット。このクルマの利点はガソリンタンクの位置にある。通常、タンクはリアシートの背中あたりにあるのだが、フィットはクルマの中央床下に平べったく配置してある。ゆえに床を広くとることができ、さらには、ラゲッジスペースも大きくできるというわけだ。

だからエアウェイブの場合も、ラゲッジドアを開けると開口部が異常なくらい大きい。特に床が低いので、こりゃ、大きな荷物も入れやすいわ、という気分にさせてくれる。手ごろな価格で、荷物をどかんと載せたいという世代には、かなり魅力的な想定だろう。

もちろん、フィットでも採用していた多彩なシートアレンジもあり。リアシートの座面が持ち上がり、リアシートの床が広くなるアレンジは、クルマを道具として使う人には魅力的だろう。

エンジンは1・5L。無段階変速装置のホンダマチック(いわゆるCVT)は、発進加速がスムーズで軽快。グレード「L」には、マニュアルモードもついているので、走りを楽しみたいという人、もしくは、エンジンブレーキがかけやすいので「ワインディングを走るのが苦手」という人にもお勧めしたい。


ホンダ エアウェイブのホームページはこちらから。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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