ナイスミドルも安心できる魔法のカタチ

ティーダにセダンが出た。やっぱり「守り」に出たか、というのが私の印象である。

ティーダのコンセプトはプレミアム・コンパクト。安くて小さいだけのコンパクトカーではなく、上質さを持たせたしっかり感のあるクルマである。ターゲットは40代。子供が両親と遊んでくれなくなり、じゃ、親は親だけで買い物&ドライブにでも行きますか、ってな世代を狙っている。

ラティオは内装も木目調パネルを採用し、シブい雰囲気に仕上がっている
実は5年ほど前から熟年のコンパクトカー戻りが始まっている。年齢&年収とともにクルマも高級&大型化していたのに対し、現役時代はばりばり高級セダンだった人も、子育てを一段落し、仕事もそろそろかなと気力・体力、もっと言えば生活力の衰退がしてきたときにコンパクトカーに戻ってくるのである。

だってコンパクトカーの方が扱いやすい。取り回しも楽だし、燃費もいいし、なんたって安い。無理して大きなクルマに乗る必要なんてまったくないのだ。見栄ははらない。自分自身にジャストなものを使う。日本のオトナもクルマ文化のなかで成長したのかもしれない。

しかし、いま現在、お嬢さん向きコンパクトカー主流のなかで、人生経験豊富な世代が選べる国産コンパクトカーは少ない。ゆえに多くは輸入車に流れる。これを阻止するべく誕生したのがプレミアム・コンパクトのティーダなのだ。

5ドアの「ティーダ」。人生経験豊富な世代が選べる数少ない国産コンパクトカー
ハッチバックのティーダが単独で登場したとき、おお、やるなあと思ったものだ。バランスのとれたサイズとちょっと質感を高めたインテリア。シート座面は大きく、おじさまヒップをしっかりサポートしてくれる。

しかし。後を追うようにしてラティオが出てきた。セダンである。なに、セダン? この期に及んでまだセダンに乗らせようってか? 「いつかはク○ウン」という呪縛から解放されたナイスミドルは、ハッチバックを軽快に乗って欲しいなあ、と思うのは、どうも私の勝手な憧れらしい。やはり4つドアがあって、独立したトランクルームを持つセダンは、たとえ脱・高級&大型嗜好した人にとっても、ブランケット症候群的(スヌーピーに登場する毛布を持つと安心するライナスのことね)に安心する魔法のカタチなのだろう。だとしたらやはり日産としては「押さえ」ておかなくちゃ、なんだわね。

ティーダ、かっこいいんだけどな。ラティオでおっさん臭いイメージがつかなきゃいいな。老婆心ながらそんなことを考えている。

関連サイト
日産ティーダ・ラティオのホームページはこちらから。
ティーダ登場(All Aboutコンパクトカー)
日産ティーダ発表(All Aboutクルマの賢い買い方)
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