数値は変わらないが工夫のある車内

エンジン
1.8、2.0Lともにバルブマチック化されたエンジン。実用域の扱いやすさと燃費の両立が魅力といえる

車内はインパネやフロントシートの形状が変わったものの、数値的な広さはあまり変わっていない。ただし、荷室は一番広い部分を95mm拡大し、ゴルフバッグを横置きできるようにするなど、積載性を向上している。

運転席に座ると、ドラポジの取りやすさに気が付く。チルト&テレスコ機構を全グレードに標準化しつつ、シートリフターの「下側」を増やし、上下30mm、合計60mmにしたことで、とくに背の高い人でも合わせやすくなっている。また、太もも裏のサポート性が特に高まった印象で、長時間のドライブでも疲れを軽減しているはずだ。

2、3列目シートは先代から受け継ぐが、1列目シートバックは新型プリウス同様にえぐれて薄型化されている。171cmのレポーターでドラポジを取ると、その後にはシート位置を一番前にして手のひら2枚、最後方にセットするとコブシで3つ程度のスペースが生まれる。その際には3列目の足もとにはスペースがほとんどなくなるが、3列目はあくまで非常用と考えたいから不満はない。

3列目に座ると頭上には手のひら3枚くらいのスペースが残る。見晴らしはいいが、「体育座り」になるのも先代同様で、30分程度の乗車なら我慢できるかなというのが率直な印象だ。


使い勝手は変わらない

荷室
ラゲッジは最大幅が95mm広くなり、ゴルフバッグなどの大きな荷物を横に積みやすくなったのが朗報。3列目をたためば大型のスーツケースを4個飲む込むという
2列目の座面を引き上げ、背もたれを倒し、3列目も前に倒すと最大の荷室スペースが生まれる。使い勝手は変わっていない。ポケッテリアはあまり細々しておらず、ユーザーに任せる作りといえるだろう。

2、3列目に大きく手を加えなかったのは、先代のパッケージングの完成度が高かったのと、ユーザーからも好評だったからとのこと。個人的には2列目の背もたれとクッションがもう少し大きく、厚みがあると快適性が増すと思うが、車内を荷室にしてステーションワゴン的に使うには現状がベターなのだろう。

しかし、新型を謳うのだから、広さやシートサイズなどの実感だけでなく、数値にもこだわって欲しかった。新車販売が厳しい中、後押しが優遇税制だけでは寂しい。ユーザーは開発コストよりも結果が欲しいのだから。スタイルも走りも良くなったが、ディーラーで試乗まで持って行けるか少々心配ではある。「触れて乗れば分かる」という新車は幾台も見てきたからだ。

 


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