NISSAN(日産)/日産の車種情報・試乗レビュー

バランスのいい新セレナ・ハイウェイスター(2ページ目)

昨年末にマイナーチェンジを果たしたセレナに試乗した。とくに一番人気のあるハイウェイスターは専用サスペンションを採用するなど、力の入った内容になっている。その乗り味はいかに?

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

ただ黒いだけではない

インパネ
インターフェイスでは、ボタン類の多さが気になる。少し整理されるとより使いやすくなるはずだ。シルバーの加飾やメーターの質感など、クオリティ面は向上した印象を受ける
ハイウェイスターのブラック内装は当然、黒基調になるものの、一昔前の日本車に見られた芸のない黒一辺倒ではない。とくにシートに濃淡をつけることで、単調にならない配慮が施されているように見えた。ステッチ風の処理もスポーティなイメージをかき立てる。

セレナのCMだけを見ていると、パパは運転手でファンシーな内外装でもガマンしてね、と思われがちだが、BOX型のミドルクラスのミニバンが必要となら、ステップワゴンのスパーダやトヨタ・ヴォクシーとともに俎上に乗せる価値は十分あるだろう。

装備ではメーカーオプションで「アラウンドビューモニター」が加わっている。都市部で乗る機会が多く、縦列駐車が苦手という方はディーラーで試した上で、気に入れば装着する価値は十分ある。エルグランドから採用され始めたが、出だしにしては完成度が高い。さらに、ファインビジョンメーターやアクティブAFSの採用もあり、使い勝手、安全性も高まっている。

後席の快適性が向上

後席
後席のスライドレバーは、クルマの外からだと操作しにくい。とくに前にスライドさせると手が届きにくく、使いにくさを感じた
シートやアレンジ、機構などに変更点はないようだが、スライドドアオートクロージャーの全車標準化で使い勝手は高まっている。

一方、2-3列目シートのバックレストの短さはマイナーチェンジ前から変わっていないようだ。3列目はもちろん、2列目は170cmでも肩が出てしまう。短時間なら問題ないものの、片道3、4時間になるようなロングドライブではやや疲れそうな気もする。ただし、シートクッションは座面、背もたれとも厚みがあり、座り心地は以前よりもかなりよくなっている。

三菱のデリカD5はややキャラ違いなので、トヨタのヴォクシー&ノア、ホンダ・ステップワゴンという強力なライバルを向こうに回して、ミドルクラス系ミニバンの「ナンバー1」を今年も確保できるかは分からない。だが、細かな改良で商品力は確実にアップデートされている。所帯じみたミニバンはイヤだが、あまりとんがったクルマには乗れないという事情があるなら、セレナ・ハイウェイスターはベストバランスといえる存在だろう。

日産「セレナ・ハイウェイスター」の公式ウェブサイトはこちら

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